今年の「中国人が日本で行った場所・したい事」ランキング “マニア化”顕著に(ITmediaサービス 2019年12月18日)https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1912/18/news049.html

「中国人が日本で行った場所」は、前年に続き1位は「沖縄」だという。3位に「湯布院」が入り、5位は「ドンキホーテ」、10位に「サントリー山崎蒸溜所」、12位「あべのハルカス」、14位「箕面」、15位「奈良公園」、25位「堺」と、定番の京都観光スポットとともに多様化が進んでいる。「したい事」では、1位「買い物」、2位「日本料理を食べる」、3位「温泉」と定番だが、4位「お寺に行きたい」、7位「紙漉きを見たい」、10位「ドラマ、映画、アニメの聖地巡礼」、11位「美容院」なども入っている。

【ポイント】中国人向けSNSの投稿から2019年の「中国人が日本で行った場所・したい事」の分析によると、「日本で行った」と投稿されたスポットは、前年に続き1位は「沖縄」。同じく中国人客に根強い人気の札幌は、18年の2位から4位に後退した。

本データは「SNSで話題になったか」の指標を基にしたランキングのため、必ずしも来訪者数と完全に相関する訳ではないが、上位陣が比較的似た顔ぶれな一方、12位「あべのハルカス」や14位「箕面」など、外国人が訪れるにはちょっとマニアックな場所も浮上している傾向があった。13位の「新橋」などは一見観光地に見えないエリアだが、ドラマや漫画で日本の居酒屋文化が中国で紹介されることで、こうした場所も「コト消費」の文脈で楽しまれているようだ。

「日本でしたいこと」のランキングでは、「買い物」「日本料理を食べる」「温泉」といった定番が上位に入った。10位以内の体験が固定化しつつある一方、6位「桜を見たい」、10位「ドラマ、映画、アニメの聖地巡礼」、11位「美容院」なども入った。日本のお花見人気は専用ツアーが組まれるなど例年人気で、聖地巡礼も以前から中国人訪日客の目的の1つになっていた。中国人が日本に求める体験はより細分化され、マニアックになってきたようだ。

調査データは、中国向けマーケティング分析を手掛けるトレンドExpress(東京・千代田)が1~10月分の中国人向けSNS、ウェイボーへの投稿を集計して分析。「日本で行った場所」では約42万件、「日本でしたい事」では約110万件の投稿を元に、浮上したキーワードをランキング化した。