清酒の魅力をPRしようと、日本酒で乾杯する条例を定めた自治体が集う初めての「日本酒条例サミット」が29日、京都市で開催された。京都市が平成25年1月15日に全国で初めて「日本酒乾杯条例」を施行し、約2年が経過。同様の条例を定めた約40都市が顔をそろえ、それぞれの取り組みを披露した。
それぞれ、日本酒条例を制定した経緯や振興策などを披露し、成果をアピールした。午後には共同宣言も採択、日本酒の消費拡大に向け、より一層の結束を誓った。

酒蔵ツーリズムを展開する佐賀県鹿島市大規模な酒まつりを開催している広島県東広島市
「酒離れ」は若者を中心に進み、日本酒の国内販売数量は昭和50年度をピークに減少の一途となっている。
こうした状況を踏まえ、京都市議らが「せめて、乾杯はビールではなく地元の清酒で」と声を上げ、条例を提案し、条例制定になった。
条例制定は、同様の危機感を抱いていた全国の酒どころに広がり、現在、地元名産の清酒や焼酎で乾杯を推奨する条例制定の動きは、全国90以上の自治体に広がっている。
「各自治体の成功事例を共有し、魅力発信のきっかけにできないか」という京都市の問題意識が今回のサミットにつながったという。

外国人にも日本酒ブームも拡大。純米酒などの特定名称酒が外国人に人気で、輸出は3年連続で5%前後の伸びを続けている。
京都市は「市内で開かれるパーティーで、日本酒で乾杯することが明らかに増えた」と今後の展開に期待を寄せている。

http://www.sankei.com/west/news/141129/wst1411290032-n1.html