万博まで半年 地方へ訪日客呼び込め 都会の観光公害解消にも貢献 課題は交通の脆弱さ
(産経新聞 2024年10月19日)
https://www.sankei.com/article/20241019-634ZEMRO3BJARAKWSK7KZXD3IQ/
【ホッシーのつぶやき】
訪日客の訪問率は、大阪43.8%、京都34.1%と集中している。奈良も10.1%に伸びている。平均泊数は、大阪3.2泊、京都2.0泊と多いが、奈良は0.2泊。一人当たりの旅行支出は、大阪8万4470円、京都4万1446円、奈良6534円と、宿泊数に大きく左右されている。大阪は交通の要衝として強いが、奈良の消費額は極端に低い。
奈良は、朝や夜の魅力を高め、宿泊しないと楽しめないものを前面に出さないといけない。
【 内 容 】
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来年4月の2025年大阪・関西万博開幕まで半年を切り、訪日客増加への期待も上がる中、人の流れを地方に呼び込み、地域活性化につなげる取り組みが関西で広がっている。都市中心部に訪日客が集中するオーバーツーリズム(観光公害)の問題を解決する思惑もある。ただ脆弱(ぜいじゃく)な交通インフラなど課題も少なくなく、期待される効果を生み出すことは容易ではない。
「日本のお茶は世界一だが、味わうために行くべき場所は東京ではない。京都府南山城村こそが最高だ」
滋賀や三重との県境に近い南山城村の道の駅に隣接するホテルで、フランスから来た2人組の男性は村で採れる茶の魅力をとめどなく語った。
南山城村は長年、人口減少で苦しんでいたが、平成27年に村の100%出資で株式会社「南山城」を設立。同社が29年4月に道の駅をつくり、令和3年3月には、積水ハウスが展開する米マリオット系のホテルを誘致した。
海外でも知られるホテルを誘致したことで、旅行検索サイトを通じて訪れる外国人が増加。南山城の森本健次社長は「都心とは違う魅力を感じてもらえる人たちを呼び込みたい」と語る。
大阪・関西万博と絡めて訪日客を呼び込もうと動く地域もある。
兵庫県新温泉町では、豊かな自然を活用して観光客に地域の魅力を知ってもらう事業が5年、万博来場者らの誘致を促進する県の観光支援事業に認定された。PR活動などで支援を受けられる。
訪日客の呼び込みを通じた地方振興は、地方の政府機関も取り組みを強化している。
国土交通省近畿運輸局は、万博に向け関西への観光客増を目指す「関西観光アクションプラン」を今年8月に改定した。同プランは近畿地方整備局などとつくったものだ。