コロナ禍の「旅行」に対する意識変化、直近6ヶ月間を比較分析、「観光地を応援したい」が月を追うごとに増加
(トラベルボイス 2020年9月16日)
https://www.travelvoice.jp/20200916-147048

【ポイント】
この日本交通公社の調査結果を見ると、コロナ渦でも「旅行に行った」人は多いようだ。
1月から6月「予定通り旅行に行った」割合は、4月の66%を底に、6月には77%に回復している。
「まち並み散策・まち歩き」「温泉」など、人が密集しいやすいアクティビティが避けられたというが、「混雑がなく快適」が、4月~6月にかけて最多というから皮肉だ。
「マスク着用」「手洗い・うがいの励行」などが増加し、「何もしていない」は1.8%に減少し、「新しい旅行スタイル」も定着してきたようだ。

【 概 要 】
公益財団法人日本交通公社は、「新型コロナウイルス感染症流行下の日本人旅行者の動向(その7)」を発表した。2020年5月に調査した1月~3月期の結果に、7月に調査した4月~6月期の結果を加え、この半年間の動向を整理したものによると、「旅行の実施」は、1月(92.6%)、緊急事態宣言が発出された4月(65.6%)にかけて減少。4月以降は増加に転化し、6月には3月(73.0%)を上回る76.7%に回復した。

コロナ禍で「まち並み散策・まち歩き」「温泉」など、人が密集しいやすいアクティビティが避けられた一方で、旅行実施の感想では「混雑がなく快適」が4月~6月にかけて最多。
6月は北海道と東京都への旅行では6割、京都府への旅行では8割の人が混雑を感じない旅行をしており、訪日観光客の減少の影響がうかがえる。

Q:旅行の実施にあたり、新型コロナウイルスはどのように影響しましたか。(国内旅行)
旅行について「予定通り旅行に行った」は、1月93%、2月87%、3月73%、4月66%、5月68%、6月77%となった。

旅行時の気持ちは「心配しても仕方がない」「旅行先の観光地を応援したかった」が、時間を追うごとに徐々に増加傾向に。一方で「新型コロナウイルスに対する不安は感じなかった」「今の状況では自分にあまり関わりはないと思った」は減少傾向にあり、旅行者がコロナの影響を意識しながらも、旅行している姿が見てとれた。

旅行中の感染対策は「マスク着用」「手洗い・うがいの励行・徹底」などが、月を追うごとに増加。「何もしていない」は1.8%にまで減少し、新しい旅行スタイルに取り組む人が多いようだ。

新型コロナウイルス感染症流行下の日本人旅行者の動向(その7)調査結果(PDF:1.86 MB)
https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2020/09/covid-19-japanese-tourists-7_JTBF20200915.pdf