10月15日に「ガイアの夜明け」で『”本物の日本食”を世界へ』の放送がありました。
世界で”日本食ブーム”が起きていると言われていました。この放送は『和食』がユネスコの世界無形文化遺産に登録の勧告がなされる前のものですが、ご紹介します。


【日本食レストランの数】

番組でも使われていた、農林水産省の2013年6月の発表『日本食・食文化の海外普及について』によると、海外にある日本食レストランの数は、2006年の約2万4000軒、2010年の約3万軒から、2013年には約5万5000軒と、この3年で2倍近くに増えています。

アジア:約2万2000軒
北米:約1万7000軒
中南米:約2900軒
欧州:約5500軒
ロシア:約1200軒
オセアニア:約700軒
中東:約250軒
アフリカ:約150軒

しかし、その日本食レストランのほとんどが、外国人が見よう見まねで創った、日本人がいう日本食とはほど遠い欧米の状況が番組で紹介されていました。


【本物の日本食で挑戦】

そのようななかで、銀座でミシュランの三つ星を獲得した「小十(こじゅう)」を経営する奥田透さん(43歳)が、欧州市場に”本物の日本食”で挑戦しようと、9月にパリに和食店をオープンさせる姿を追っていました。自らが選んだ日本酒や陶器などを持ちこみ、さらには大工まで派遣して”本物の店”を作る。設定した客単価は日本円で約2万6000円と、銀座の価格に近い設定でした。オープンから1ヶ月は満席が続いているようで、このような取り組みが成功してほしいものだと思いました。


【日本食の食材】

和食ブームのなかで日本の食材も好調な様子も紹介されていました。

醤油:2000年23億円、2012年37億円みそ:2000年12億円、2012年21億円
酢:2000年7億円、2012年15億円

というなかで、日本わさびの普及に力を入れる名古屋市の老舗わさびメーカーの「金印」は、独自開発した「超低温すりおろし製法」で、生鮮わさびが持つ「香り」と「風味」を封じ込めた「本わさび100%」という商品で欧州市場に売り込みかけている姿も紹介されていました。

2012年に340兆円の世界の食の市場規模は、2020年には680兆円に倍増し、特に、中国・インドを含むアジア全体で考えると、市場規模は2009年の82兆円に比べ、229兆円へと約3倍に増加すると予測しています。(農林省推計)

http://www.maff.go.jp/j/shokusan/eat/pdf/20130620.pdf

外国人観光客が 「訪日前に期待すること」 の1位「食事」が62.5% (JNTO 訪日外客訪問時調査(2010年) 、外国人が好きな外国料理の1位「日本料理」が83.8% (日本貿易振興機構調査(2013年3月) ともあります。
『和食』がユネスコの世界無形文化遺産に登録の勧告され、さらにブームに拍車をかけるなかで、ほんまもの試行が進んでほしいものです。

http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber3/preview_20131015.html