「日本式おもてなしを過信してはいけない」
(日経ビジネスオンライン 11月6日)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20141031/273244/?n_cid=nbpnbo_mlt

空港での物販が大きなビジネスチャンスだということを再認識させられます。
外国人の消費動向に合わせた店舗にリニュアルしたほうがよい所もありそうです。

【ポイント】
・中国人はクレジットカードの手数料さえ惜しみ、銀聯カードが使えない店で買い物しない人が多い。

・日本でおむつなどを大量買いするも、安心な日本製品を安く買えるから。円安のため、以前は1万円したものが7000円で買える割安感にある。
 10月からの消費税免除枠の拡大。中国の消費税は17%なので、円安と合わせ、日本で買えば半額になるものもある。
・インバウンド対応で百貨店が遅れている。
 百貨店が最も大切にしているのは常連客。アナウンスに中国語を加えたら常連客から『みっともない』とクレームが来たという。
 日本人の常連客だけを相手にして売り上げが復活するなら、中国語アナウンスなんてやめてもいい。
 日本人客の意識を変えるのも百貨店などの役割。
 外国人もお客様として日本人同様に大切にして、ストライクゾーンを増やしていくしかない。

・「地方創生」には観光が欠かせない。観光は地域特性を最大限に生かせるビジネスであり、最も重要なお客様が外国人観光客。

・「トラベルリテール」とは機内販売や空港での物販のことだが、市場規模が急拡大している。
 世界売り上げが約6兆円。そのうち約2兆円がアジア便。昨年ショッピングセンター売り上げ1位に輝いたのがトラベルリテール。

・百貨店なら、売り場をリニューアルして、外国人客対応に作り替えるくらいすべき。
 中国人観光客で服を買う男性が多い。男女ほぼ半々です。日本の男性は買い物をしないためメンズのフロアは外れの場所にある。
 これだけで、メンズ商品の巨額の売りこぼしが生まれている。
・中国人の通訳から「日本人は謝る言葉ばかり」と聞く。中国人から見ると、日本の接客は謝ってばかりに見える。
・中国の販売員に日本式接客を教えると、誰もがそのきめ細かさに感動する。

・日本のサービスが世界一なら、日本のホテルがもっと世界で成功していいはず。でも成功しているのは外資系ホテル。
 日本式おもてなしを、日本人は過信しているのかもしれない。