京都からの最新情報 観光交流アドバイザーの釼菱さん (定点観測)
(観光のひろばZOOM 2021年11月18日)

【ホッシーのつぶやき】
地域によっては宿泊施設も満室になってきたようですが、京都市の宿泊施設は11月の平日で5〜6割と厳しい状況が続いています。宿泊施設も多いので、観光客数が増えないと全体の稼働率も伸びないようです。
しかし一過性の観光客の増加だけではなく、「京都が大好きな方」、本当のリピーターに来て欲しいという流れも生まれるのかもしれません。

【 内 容 】
昨日、福山市鞆の浦に行きました。「鴎風亭」という43室の旅館も水曜日でしたが満室でした。また常夜灯の前も人が歩いていて、地元のおばあちゃんも「やっぱり観光客が居らんと寂しいねぇ」と話されていました。
観光の状況は、地方と、京都は少し違うなぁと感じました。

京都の北部も6日からカニが解禁されたので、地元はお客さんが来ることを期待しておられますが、今年はカニの値段が相当上がっており、値段が合わないので旅館を閉めるという方も出ているようです。
京都府民版GoToで、宿泊に5000円の割引きと、お土産に使える2000円の割引きで、京都北部もお客さんは増えているのですが、京都市内は伸び悩んでいるようです。また前回の「GoToキャンペーン」の時、OTA経由なので旅館さんも苦労され、後処理で苦労されたりしたので不参加の宿泊施設さんも出ています。

ホテルの稼働率は、11月の平日で5〜6割ぐらいです。しかし12月初めは3〜4割に落ち込むと感じています。京都のマーケットは京都府民だけでは賄いきれないということだと思います。首都圏からの来客が55%を占めるので、今は近畿圏からの来客を期待することになります。意外なのが、九州からの来客は増えており、JR西の割引きが効いているようです。やはり「GoToキャンペーン」に期待したいという状況です。
そんな中、「とっておきの京都プロジェクト」が始まっています。コロナ前のオーバーツーリズムの時に言われた「分散化」に当たります。例えば、京北+美山、伏見+宇治、山科+大津という風に分散化させる、またナイトエコノミーや、早朝にお寺に行って座禅を組むという開発も始まっており、ラグジュアリー層というよりは、京都スタイルに馴染むような、「京都が大好きな方に来て欲しい」という取り組みが始まるのかなぁと思っています。

また私は「海の京都」に関わっていますので、京都北部で若い子たちが、単に移住するだけではなく、自分の持っているスキルで起業しているので、これらの取り組みをトラベルニュースに「移住定住する若者」を4回連載で取り上げてまいります。