国際会議『サイボス』は、2009年に香港で5800人、2010年アムステルダムで9000人、2011年トロントで7800人の参加があったという。大阪での開催は、アジア太平洋地域のなかで、過去最高を記録したのだそうだ。

しかし、簡単に開催地が決まったのではない。4年前から視察・準備チームが毎年数次に渡って来日し、条件がつめられていった。半年前には出展者説明会が開催され内外200名以上が参加したという。

会場設営等に外国人労働者600人以上(英語のできる看護師を含む)が来日するため、ビザ問題解決も並大抵ではない。外務省、法務省の協力があって最終的にクリアしたとも聞く。

宿泊も、指定14公式ホテルに分宿することとしたので、閣ホテルに登録デスクと案内デスクの配置、空港からホテル、ホテルからインテックス大阪、ホテルからパーティー会場へのシャトルバスでの移動と、課題をクリアしていったそうだ。そして、パーティー毎の日本らしい“和”のユニークベニューの確保も大変だったという。

参加者の消費は、海外4500人、国内1741人の交通費(航空運賃、空港使用料、新幹線、タクシー)、宿泊費(公式ホテル5〜11日間)、食費、ショッピング、そして観光では、京都の英語ガイドツアーが倍増したという。それに、設営等従事者、海外600人、国内1200人の交通費、宿泊費、食費等を加えると相当に大きな消費額になったようだ。

『サイボス』誘致に成功したのは、地元金融機関の熱意とインテックス大阪の頑張り、そして大阪観光コンベンション協会がワンストップサービスを提供するため奮闘したからだと聞く。国際会議を成功するのは、これらの総合力。各々の組織が、組織の役割を満足させるだけでは成功に至らない。官と民の壁を超え、大阪だけでない地域の壁を超えて成功するものである。

幸い、関西は都市機能に、歴史や文化に恵まれた観光スポットがある。地域間が連携して誘致すれば、それぞれの地域に恩恵がでる。

円安が進み国際会議開催が有利になっている。このノウハウをもとに今後も取り組んでもらいたいものだ。

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