新型コロナ対策の6カ国比較、「マスク着用」で意識分かれる、「接触感染ツールの開発」では日本は最も少ない回答に
(トラベルボイス 2020年6月16日)
https://www.travelvoice.jp/20200616-146230

マスクの着用は、日本が59%あり、欧米諸国でも標準化が進んでいるようだが、オーストラリア25%、イギリス37%とばらつきもある。
ソーシャルディスタンスの確保は、日本が57%と、他の5カ国の80%より低いが、やはり人口密度が高い国ではソーシャルディスタンスの確保は難しいからか。
「旅行先を決める上で今後重要になること」は、「その地域の新型コロナウイルス感染者数」「各客室に手指消毒液剤/除菌シートを配備」などの感染対策に意識が高いようだ。

【ポイント】
トリップアドバイザーの「新型コロナ(COVID-19)に関する旅行者の意識の変化」のアンケート調査によると、「新型コロナウイルスの流行後、日常生活が安全になるための基準」を尋ねたところ、日本では「外出中に屋外でマスクを着用する (59%)」と「外出中のソーシャルディスタンスを確保する(57%)」が半数を超えた。

外出中のマスク着用について各国を比較すると、シンガポール、アメリカ、イタリアは半数を超えた一方で、オーストラリアは25%、イギリスは37%にとどまった。
一方、ソーシャルディスタンスについては、日本が一番低く、他国は80%近い回答となった。
レストランなどの屋内でのマスク着用は、日本は26%だったが、シンガポールは58%、アメリカは66%、イタリアは80%と対照的な結果となった。
「接触追跡ツールの開発」では、日本は23%で最も少なかった。最も多かったのはシンガポールで56%だった。

「旅行先を決める上で今後重要になること」について、日本は「その地域の新型コロナウイルス感染者数」が最も多く54%で、他5カ国もトップとなった。
「公共交通機関の利用時間が短いこと」では、日本は32%と他国よりも高く、オーストラリア、アメリカ、イギリスでは10%台だった。また、「最新設備のある病院へ安全かつ容易にアクセスできること」についても、日本は21%だったが、他国は3~4割が重要だと認識していた。

「宿泊先を決める上で今後重要になること」については、日本では「各客室に手指消毒液剤/除菌シートを配備」が65%、「客室および施設内共用エリアの定期的な清掃」が60%。この設問については、他5カ国ともほぼ同じ傾向となった。

飲食施設についても、日本を含めすべての国で清潔さが最も求められる結果になった。一方、「非接触型決済」については、日本は23%で、シンガポール(37%)、オーストラリア(35%)、アメリカ(32%)、イギリス(43%)よりも少なかった。

トリップアドバイザーの調査は、2020年4月7日~10日と4月22日~28日に、日本、アメリカ、イギリス、イタリア、オーストラリア、シンガポールで、過去12ヶ月に1回以上旅行を経験した人で、かつ旅行の意思決定者を対象に行われた。回答数は各国約400人。