海外の「盆栽ブーム」で盆栽鉢まで大人気に! 〜日本人が忘れかけた「TOKONAME」の魅力〜
(ダイヤモンドオンライン 11月20日)
http://diamond.jp/articles/-/62462

『盆栽』も日本で育った文化だ。
その『盆栽』が海外でブームだと言う。
もっと外国人の好みにあった文化に昇華させて輸出してほしいものだ。

【ポイント】
・日本の盆栽が海外で人気だ! それに負けず劣らず「盆栽鉢」も人気だという。
 日本の盆栽鉢を世界へ発信しよう、とこの8月に「ゆきもの」というオンラインサイトを笠井有紀子さんが立ち上げた。
 海外で「TOKONAME」と言ったら、ハイクオリティー盆栽鉢の代名詞。キラーワードになっている。

・常滑の盆栽鉢が高級鉢として認知されていることを常滑の人たちは知らない。
・常滑市の植木鉢の製造品出荷額は、1979年にピークを迎えている。事業所数も1978年の232がピークで、1984年に急速に落ち込んでいる。
 盆栽鉢に限って言うと、現在、常滑市で作っている業者は推定で10あるかどうかという状況。
 大量生産時代に確立した従来のやり方を変えられなかった。
・分業体制や問屋制度が強固で、生産者とそれを売る人の間に垣根ができている。
 自分の作ったものがどういう経路で売られ、誰がそれを買っているのか、まったく知りません。そもそも生産者は売るという意識がなかった。
・盆栽の展示会では、植物や盆栽を作った人の名前は出ていますが、鉢の情報や作家さんの名前などはほとんどない。

・盆栽鉢を「盆器」と呼ぶ。盆器は額縁だ。植物を引き立たせるためのものだから、主張しすぎてはいけない。
 しかし、それが屋外で長い年月使うものだということ。丈夫であることと、通気性も排水性も良くないといけない。
 だから、釉薬を使っても内側はあくまで素焼きのままにして、植物が呼吸できるように焼く。
・TOKONAMEが海外で高く評価されるのは、鉢としての機能性と、植物と調和する芸術性を備えていたから。
 海外でもホームセンターなどに行けば安価な中国産の鉢が大量に売られている。

・日本と海外では好まれる鉢の色も微妙に違う。植物の種類もそれが育つ自然環境も違う。
 ヨーロッパの草花は日本の植物よりも色鮮やかに見える。これは日本に比べて湿気が少なく光の反射具合が違うことによるものだ。
・欧米では次々と盆栽鉢を作る新しい作家さんが出ている。
 特にヨーロッパの人たちはデザインセンスも優れ発信力もある。既存のしがらみがない分、自由にモノが言える。

・日本の盆栽が世界へと普及していく大きなきっかけは1970年の大阪万博だった。
 40年以上が経過し、ヨーロッパを中心に盆栽愛好家は増え続け、ドイツでは「盆栽を知っている」人を含めるとその数は50万人を数える。
・1990年頃、ドイツ国内で流通する盆栽の90%は日本産だったが、昨今は、ヨーロッパ原産のものが50%を占める。