観光庁、訪日客のSNS投稿をAI分析、隠れた観光コンテンツを発掘、滋賀県をケーススタディに
(トラベルボイス 2020年3月3日)
https://www.travelvoice.jp/20200303-145563

欧米人は「そこでしか見られない、できない」ことの体験や祭りを多くの方が嗜好します。
中国語圏は「スキー場」などのスポーツへの関心が高く、「街並み散策」「美術館・博物館」「自然・景勝地」への関心が高胃といいます。「祭り」の評価はそれほど高くないそうです。
訪日目的や訪問先は毎年大きな変化があります。SNSのAI分析も大切ですが、これから先につながる開発こそ重要です。

【ポイント】
訪日外国人旅行者のSNS投稿内容をAI分析調査を実施した。
調査は、訪日外国人旅行者の平均訪問率が低く(1%未満)、延べ宿泊者数が伸び悩んでいる滋賀県を選定し、言語は、訪問率とSNS投稿数が最も多い中国語(繁体字)と、消費単価の高い欧米諸国の英語を選んだ。

英語では、隠れた観光コンテンツに体験や祭りなど「そこでしか見られない、できない」ことを提供している観光コンテンツが目立った。
近隣府県よりも評価が高い滋賀県の観光カテゴリーは、「スポーツ」と「美術館・博物館」、投稿件数が少なく評価が高い観光カテゴリーは、「スポーツ」「名産品」「体験」「祭り」「繁華街・買い物」の5分野だった。
英語での滋賀県の潜在観光コンテンツとして14件を選定した。
評価が高く投稿数の多い「成熟観光コンテンツ」が大津エリアに集中しているのに対し、評価は高いが投稿数の少ない「潜在観光コンテンツ」は湖東~甲賀エリアに広がっている。

中国語の結果では、隠れた観光コンテンツには、スキー場が複数挙がってくるなど、季節性の高いスポーツへの関心が高い一方、英語の結果と比較すると祭りの評価はそれほど高くない。
評価が高い観光カテゴリーは、「街並み散策」「美術館・博物館」「自然・景勝地」の3分野。投稿件数が少なく評価が高い観光カテゴリーは、「スポーツ」「体験」「テーマパーク」「美術館・博物館」「名産品」の5分野となった。
中国語での滋賀県の潜在観光コンテンツとして15件を選定した。
英語の所在地マップと比較すると、成熟観光コンテンツ、潜在観光コンテンツとも滋賀県の広範なエリアに広がっている。

調査結果から、言語によってSNSの投稿傾向に大きな違いが見られるなど、訪日外国人旅行者の中でも関心を持つ観光資源が異なると分析。また、SNSで高い評価を得た観光資源の中には、自治体や旅行業者などの地元関係者が意外に感じる隠れた観光資源がいくつも含まれているとしている。