臨時免税店制度が開始 訪日客の地方消費増狙う
(産経新聞 2019年7月1日)
https://www.sankei.com/economy/news/190701/ecn1907010021-n1.html

2019年4月1日の免税店数は50198店に増加している。しかし地方部では19041店と「30年に2万店」という目標を下回っているという。
来年の東京五輪や祇園祭などの各種イベントに消費税の免税店を出店しやすくする「臨時免税店制度」を7月1日から開始した。
しかし、訪日客の消費額を2020年に8兆円にする目標の達成は困難だろう。

【ポイント】
政府は1日、東京五輪・パラリンピックや京都市の祇園祭などの各種イベントに消費税の免税店を出店しやすくする「臨時免税店制度」を開始した。

臨時免税店制度は、消費税免税店の許可を受けて営業しているコンビニエンスストアやドラッグストアなどの小売り事業者が、本来の店舗とは別に、7カ月以内に期間限定してイベントに免税店を出店する場合、出店日の前日までに納税地の税務署に届け出るだけで出店できる。
これまでもイベントなどへの免税店の臨時出店は可能だったが、臨時ではない免税店の新規出店と同様に、税務署から許可を得る手続きが必要で、数週間必要だった。

政府は2020年に訪日客数を4千万人、訪日客の消費額を8兆円にする目標を掲げており、地方への誘客と消費拡大が課題となっている。
都市部だけでは目標の達成は難しいとみて、地方への誘客を重視している。

消費税免税店制度の拡充を進めており、26年には地酒など地域の名産品が免税対象となったほか、28年には対象金額が引き下げられ、単価の低い民芸品も免税で購入できるようになった。
地方の免税店数は今年4月時点で約1万9千店と、28年に掲げた「30年に2万店」という目標を下回っており、新制度の導入で店舗数の目標達成につなげたい考えだ。

観光庁の概要版
https://www.mlit.go.jp/common/001264081.pdf