「訪日外国人旅行者の受入環境整備に 関するアンケート」結果
(観光庁 2019年3月26日)
http://www.mlit.go.jp/common/001281549.pdf

訪日外国人に「旅行中に困ったこと」アンケートで、「困ったことは無かった」が、2016年30.1%、2017年34.8%、2018年36.6%と、困った事は年々減少している。
しかし2018年は「施設等のスタッフとのコミュニケーション」が20.6%で1位だった。2016年は32.9%、2017年26.1%と減少しており、大いに改善されているが、観光施設や飲食店などでは他言語対応は、まだ不足しているようだ。
唯一増加したのが、QRコード決済などの「その他決済手段」で、2.7%から5.5%に増えている。

【ポイント】
観光庁では訪日外国人へのアンケート調査を定期的に行っており、今回は「旅行中に困ったこと」と、地方誘客において重要な「公共交通の利用の状況把握」に絞ってアンケートを実施した。
・20代が最も多く、20代・30代で回答者の7割を占める。
・訪日5大市場(韓国、中国、アメリカ、台湾、香港)は各400以上、インドネシア・タイ・マレーシアの3カ国で計600以上の回答を回収した。
・6割以上が訪日経験2回以上のリピーターである。

・30年度調査ではほぼ全ての項目で改善が見られ、「困ったことはなかった」の回答も36.6%となった。
・「施設等のスタッフとのコミュニケーションがとれない」が最も多く20.6%となり、「無料公衆無線LAN環境」 「公共交通の利用」「多言語表示の少なさ・わかりにくさ」と続いた。
・29年度と30年度を比較すると、「その他決済手段」の困った比率が唯一増加した。

・旅行中に困ったことの30年度回答について、訪日回数別に分析したところ、 「公共交通の利用」 、「施設 等のスタッフとのコミュニケーションがとれない」「多言語表示の少なさ・わかりにくさ」等については訪日回 数が多い人ほど困らない傾向となった。

・フリーWi-Fi、ATMの利用、両替、クレジットカード・デビットカードの利用、観光案内板などの他言語表記、トイレの利用・場所、スタッフとのコミュニケーション、礼拝所・食事など多文化・宗教への配慮の全てにおいて、観光地が最も多く、次いで公共交通機関だった。

やまとごころ
https://www.yamatogokoro.jp/inboundnews/pickup/31147/
旅行中に困ったことの1位は「施設等のスタッフとのコミュニケーション」。2016年から32.9%、26.1%、20.6%と毎年確実に減少しているものの、5人に1人が回答している。しかし「無料公衆無線LAN環境」「クレジット・デビットカードの利用」「多言語表示の少なさ・分かりにくさ」など、ほとんどの項目で改善があり「困ったことはなかった」の回答も過去最高の36.6%となった。ただ、去年と比較して唯一増加したのが、QRコード決済などの「その他決済手段」で、2.7%から5.5%に増えている。
「公共交通の利用」の調査で最も利用率が高かったのは在来線で76.1%、次がバスで55.5%となり、国別では台湾や韓国の旅行客のバス利用率が比較的高く、韓国や欧米豪はタクシーの利用率も他国に比べ高かった。また「構内、乗り場、車内の利用」「駅での切符/ICカード購入」「ルート検索」などで改善すべき点が多く見られた。タクシー利用でも「目的地の指定及び移動中のトラブルへの対応がうまくできなかった」「タクシーが捕まらなかった/捕まえるのに時間がかかった」という回答が多かった。