訪日観光のマナー浸透に向けて、観光庁がピクトグラム作成
(MATCHA週刊インバウンドニュース 2024年12月3日)
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_00019.html

【ホッシーのつぶやき】
観光庁が外国人への「マナー啓発ピクトグラム」を作成しました。”私有地への立ち入り禁止””危険な場所での写真撮影禁止””食べ歩きの抑制”などの禁止事項14種類、” 手ぶら観光”などの推奨行動8種類の合計22種類。日本語、英語、中国語、韓国語の案内文に対応しています。訪日外国人の観光マナーには8割以上の人が懸念を抱いているといい、定着させたいものです。

【 内 容 】

毎月、そして毎年増加している訪日客数。これを背景に、観光庁が「観光ピクトグラム」を作成したと発表しました。このピクトグラムは、観光地でのマナーを視覚的に分かりやすく伝える目的で、私有地への立ち入り禁止や危険な場所での写真撮影の禁止、さらには食べ歩きの抑制といった禁止事項を示しています。合計22種類が用意され、禁止事項が14種類、推奨行動が8種類といった構成です。

左上から「私有地への無断立入禁止」「パーク&ライド等公共交通機関への乗り換え推奨」「写真撮影の際周りに注意」「手ぶら観光の推奨」を表すピクトグラムと英語補助表記(観光庁のHPから)

たとえば、推奨行動の一例として、「手ぶら観光」が挙げられます。これは、混雑を避けるために駅などに荷物を預けることを促すもの。道中、大きな荷物を抱えて歩くのは大変ですし、道幅の狭い場所で道を塞いでしまうこともありません。旅行者自身の快適さだけでなく、地域住民への配慮も感じられるアイデアですよね。案内文は日本語だけでなく、英語、中国語、韓国語にも対応していて、多国籍の観光客に配慮している点もポイントです。ピクトグラムのデータは観光庁のウェブサイトで無料配布されており、ホテルや観光施設での利用が期待されています。

観光公害、いわゆるオーバーツーリズムは近年の大きな課題です。特に国立公園や自然観光地では、動物への餌やりや危険な場所での行動が懸念されています。内閣府の調査でも、8割以上の人が観光マナーに対する懸念を抱いていることが分かっています。このような状況の中で、ピクトグラムの導入は地域の負担を軽減し、観光客が安心して旅を楽しむための有効な手段といえるでしょう。

また、ピクトグラムは文字情報に頼らず、視覚的に一目で理解できる点が大きな魅力です。旅行先で言語の壁を感じることが多い訪日客にとっても、こうした取り組みは歓迎されるのではないでしょうか。観光庁のこうした試みは、観光地と訪日客双方にメリットがある取り組みと言えます。

地域と観光客の架け橋となるこのピクトグラムが、どのように活用され、効果を発揮するのか、今後の展開が楽しみです。
『未来のための旅のエチケット』と『観光ピクトグラム』を策定しました」
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_00019.html