(観光のひろば 2024年9月25日)

沖縄の話題で2番目にご紹介するのが、今、急速に開発が進む沖縄本島の本部半島(もとぶ半島)、今帰仁村(なきじん村)の古宇利島で、滞在中に行ってきました。その古宇利島にたくさんの若い観光客が押し寄せているのを実感しました。

今帰仁村は2020年度に人口9,000人を割り込みましたが、古宇利島は移住定住が進んでいるところです。
村民は、観光需要の高まりに伴う排水・ゴミ問題などが指摘されており、独自文化の継承も問題になっているようです。

古宇利島は古宇利大橋を渡って行き、車で1周1時間かからない島ですが、キレイな海と、ハート型に見える岩「ハートロック」という観光スポットなど、随所に眺めの良いところがあります。
ここで驚いたのは、全客室オーシャンビューというような高級ホテルが乱立し、また絶景カフェなど、急速に開発が進んでいることでした。残念ながら、観光客と地元民の生活は分断される傾向もあるので、一緒にビーチクリーンしたりする環境保全が大切だと感じました。

また新たな観光開発として、名護市と今帰仁村にまたがるゴルフ場を活用したテーマパーク「ジャングリア」が2025年の夏の開業を目指して建設が進んでいます。
やんばるの森を切り開いてジャングルをテーマにした開発です。

敷地面積は、開業当初は60ヘクタール。東京ディズニーランドは51ヘクタール・東京ディズニーシーが49ヘクタール(共にテーマパークエリア)、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが54ヘクタール。

一方では、ヤンバルで自然をそのまま生かし、シェルパの案内で過ごす旅宿「南瞑森室(めんめいしんしつ)」など自然体験できる施設も増えています。
「ブルーゾーン」という考え方も世界で浸透している中で、ジャングルを切り開いて見せる人工の魅力か、自然を活かしたヤンバルの魅力か、どちらが持続可能な観光なのかということを深く考える機会となりました。