今回の企画が好評だったので第2回を開催することになりました。
8月5日(水)19時からです。 是非ご参加ください!

【総括】
これまでリアルの『観光のひろば』を37回開催して来ましたたが、ZOOMでどれだけのことができるのか不安でしたが、終了後にメールやFacebookで「良かったよ」との皆さんからの声をいただきました。
また、参加者は総数48名でした。
もちろん、オダギリさんの話が「良かった」「面白かった」も多いのですが、現場のナマの声を聞かせていただいたのが、一番良かったのではと思っています。
総括すると、地元の一般住民の方からは「都会からきてヨソ者に来てもらいたくない」との雰囲気であり、事業者からは「何とかお客さんに来てもらいたい」「買い物してもらいたい」の声が聞こえるとのことでした。『一般住民の理解を得る努力をしながら、観光を振興する』このベクトルでモノを考えないといけないなあ…と、あらためて感じました。

【『観光のひろばZOOM』スタート】
「スマート観光推進機構」は、設立9年目のNPOです。これまで「日本を外国人に好きになってもらいたい」と活動を続けてきましたが、今回のコロナで状況が一変しました。
今一度、「観光」を見つめ直す必要があると思い、今回の企画をさせていただきました。
本日の参加者は、北は北海道、南はオーストラリアからになります。
テーマは『ウイズコロナ・ポストコロナの観光』 ゲストは(株)インプリージョンのオダギリさんです。

本日のスケジュール (2020年6月10日)
19:00〜19:10 ポストコロナの観光の最情報(星乃)
19:10〜19:40 オダギリさんの話(ふるさとシェアリング)
19:40〜19:50 質疑応答
19:50 乾 杯
19:50〜20:05 参加者の話(オーストラリア、北海道斜里町、京都府の状況)
20:05〜21:00 自由討議
21:00 閉 会

ポストコロナの観光の最情情報 (星乃)
 別紙参照

『ウイズコロナ・ポストコロナの観光』 〜ふるさとシェアリング〜 (オダギリさん)
 別紙参照

乾杯 (佐竹真一 スマート観光推進機構 理事・研究主幹)

参加者の「観光の現場から」のお話

① オーストラリアで訪日プロモーションやオーストラリア人向けの日本の観光情報を伝えるお仕事を手がけておられるJAMS.TV社の遠藤様にお願いします。
Q:オーストラリアのコロナの状況? 観光の状況はいかがですか?
A:今日6月10日は、新規感染者数が2名と収束に向かっている。
先週から州内に限り移動制限が解除されたが、州境はほとんど閉鎖されている。人々は移動を喜んでいるが、ソーシャルディスタンスを取っても、地元の方は「近ずくな」という空気感だった。
海外渡航は、オーストラリアとニュージーランドの「トラベルバブル」が7月1日から具体的検討に入るといい、9月10日から安全な国との渡航を再開するという。12月15日からそれ以外の国に広げるとの方向性のよう。
オーストラリアは教育産業も熱心で、「留学生を早く戻したい」との要望も強いとのお話でした。

② 北海道 知床斜里町 馬場町長にお話をお伺いします。
Q:北海道、知床の観光の状態はいかがでしょうか?
A : 北海道斜里町にも観光客は全く来ておりませんでした。2月に北海道の鈴木知事が緊急事態宣言を発令して、人の動き・観光は止まってしまいました。
斜里町では、5年前からテレワークを呼びかけ、多くの企業・社員の皆さんに来ていただいています。そこには、「知床スロウワークス」という、農業・漁業をはじめいろんな職種の地元民をメンバーとする団体が、お世話をし交流をしてきました。その結果、地元の課題を応援してくれる企業・個人が現れ、今でもその関係は続いています。
オダギリさんの言うように、これからのまちづくり、そして観光は、関係人口づくり=「ヒト」とのつながりがキモと思っています。
あるホテルのオーナーとも話しましたが、今後は耐えながら今まで培ってきた「ヒト」とのつながり、関係を大事にして頑張ると言っていました。
斜里町も「ヒト」との縁を大切に頑張ります。皆さんもこれをご縁に、ぜひ知床へ!お待ちしています。(チャットで「是非、斜里町に呼んでほしい」などの書き込みで盛り上がっていました)

③ 京都府観光アドバイザーの釼菱さんにお話をお伺いします。
Q:京都府や舞鶴の観光はいかがでしょうか?
A:舞鶴に6/06に行って来ましたが、ベッド不足もあり行きにくい状態でした。
赤れんがパークは6/1再開しましたが、 大阪、神戸、京都ナンバーの車が一杯です。特にバイクが多かったです。食べ物はドライブスルーで買う人まで出ていました。しかし土産物は売れず、農産品や食べ物系が売れている感じでした。
舞鶴観光案内所には、自然を求めているためか海側への問い合わせが多いようでした。ビジネス問い合わせも増えてきているようですが、観光はこれからの感じです。
京都のホテル45件にインタビューしましたが、半数が営業、2割は7/1に再開ですが、予約はほとんどない状況でした。市内の旅行会社の知人は「今の京都を届けるオンラインツアー」を始めました。こんな時期だからこそ地域を見直す。 観光の流れが変わるのかもしれないと感じましたとお話しいただきました。

自由討議
Q:娘がオーストラリアに留学していたので、シドニーにも行きました。レストランなどはコロナ災禍前から公共空間などを活用しながら広々とした使い方をしていて良いなあと感じました。質問は、そのレストランもお客さんが少ない。ソーシャルディスタンスを取っているとの話ですが、飲食店の座席の回転率を考えると厳しいと思いますが、回転率をあげる取り組みは何かあるのでしょうか?
A:まだ地元の方は、「近ずくな」という空気感なので、収益を考えた回転率をあげるところまで戻っていません。私の取り組みとしては、オーストラリアで蔵元さんを招いたZoom飲み会を毎週開催しており、地元の理解が進む必要があると考えています。

Q:奈良の観光の状態はいかがですか?
A:写真のように、奈良公園も全く観光客がいない状態が続いています。9月以降に修学旅行は回復して来そうですが。
(京都)京都は、学校側が「やらざるを得ない」状況になっているようです。

Q:「ふるさとシェアリング」のサービスや価格はどのようになっているのですか?
A:今、いろいろ趣味レーションを行なってサービス内容も検討していますが、まだ難しいです。
また、確定すれば、皆さんにもお伝えしたいです。是非、会員になってください。

Q:東北の観光の状態はいかがですか?
A:仙台の街なかは、6月19日以降に向けて、換気と距離に気をつければ、ある程度の活気は戻って欲しい、という感触があるのですが、そこから先は不明です。

Q:大阪府でバーベキュー場を経営するのに営業の許可が下りないとの話を聞きましたが?
A:段階的に飲食店も解除されており、バーベキュー場もしっかり感染対策をとっているのですが、今の段階では許可が下りないと言われるのです。 「追記:その後営業再開したとのことです」
※有料BBQは6/12からいくつかの公園で営業再開。無料BBQエリアについては、密集や廃棄の管理ができないため当面禁止(6/14の情報)

Q:丹波の取り組みも、オダギリさんの「ふるさとシェアリング」と一緒にやれるのではと思うのですが、いかがでしょうか?
A:是非、「ふるさとシェアリング」の仲間に入れていただきたいと思っております。

その他、多数の方に、自分が置かれている立場の観光について語っていただきました。

閉会の言葉 (清水:スマート観光推進機構 副理事長)
今日は有意義な話をたくさん聞かせていただきありがとうございました。私は元京都市の観光政策監をしていましたので、京都市の観光についてひとことお話をさせていただきますと、「京都の人々は、これまでのようにインバウンドの人々が大挙してやってくる観光は『誰もいらない』と思っています」 これからは、『数の観光では無く、質の観光を目指したい』と思っています。
今日はありがとうございました。

一次会は21時に終了しましたが、二次会にも10数名が参加してくださり、22時30分まで、有意義な話ができました。(ただ飲んで雑談しているだけではないですよ!)

次回は。大阪産業経済リサーチ&デザインセンターの山本敏也さんをゲストにお招きして、第2回『観光のひろば』ZOOMを開催する予定です。テーマは『関係人口』です。
日程は、8月5日(水)19時からに確定しました。
また、ご案内させていただきますので、よろしくお願いいたします。