落ちこぼれ水族館が「クラゲで世界一」に変わるまで加茂水族館の名物館長が振り返る「波乱万丈半生記」(ダイヤモンド・オンライン 7月22日)http://diamond.jp/articles/-/56384 【ポイント】

・山形県鶴岡市の加茂水族館だ。51種類ものクラゲを展示する「世界一のクラゲ水族館」(ギネス認定)である。・6月1日に「クラゲドリーム館」としてリニューアルオープンし、旧水族館の約2.2倍の広さとなった。・直径5メートルの大水槽「クラゲプラネット」だ。2000ものミズクラゲが浮遊する。・6月の入館者数は9万3534人に上り、1日当たりでみると、過去3年の平均値の約4倍になった。 ・入館者数は鶴岡市立時代の20万人台を大きく下回る、10万から15万人台に低迷し続けた。・アライグマやアシカ、ハナグマやコツメカワウソ、ラッコの導入。また、「世界のナマズ展」「アフリカの魚展」「シーラカンスと古代魚展」などの特別展も開催したが、集客につながらず、「落ちこぼれ水族館」と言われた。・「なぜ、諦めないで続けたのですか」との児童の質問に、「クラゲの水族館をつくる夢を持ちました。邪魔するものがたくさんありましたが、乗り越えてきました。夢を追い続けることは大事ですが、本当に(自分が)やりたいこと、夢を持つことがなによりも大事です」と村上館長は語った。・加茂水族館はクラゲだけでなく、館長や職員たちも集客力を持つことがうかがえた。・2000年にクラゲの展示数で日本一となり、入館者数も右肩上がりに増えていった。・クラゲアイスにクラゲラーメンなどを次々に開発し、水族館は黒字経営となった。・2002年に鶴岡市に買い戻され、35年ぶりに「鶴岡市立加茂水族館」となった。・2005年にクラゲ展示数世界一になり、翌年にはクラゲレストランがオ―プンした。 偶然、珊瑚についていたクラゲとの出会いから起死回生の逆転劇は生まれたが、「諦めない」ことの重要性を感じるレポートだった。