クルーズ船の対応で得た教訓 日本に病院船はできるだろうか
(夕刊フジ 2020年3月7日)

産経新聞のコラムに、物理学者で随筆家の寺田寅彦の「天災と国防」を取り上げられていた。寺田寅彦は「天災は忘れられたる頃来る」の言葉を言った人物と言われており、天災についての記述が多い。コラムには「第天災に対する国防策は政府の何処で誰が研究し如何なる施設を準備しているかははなはだ心もとない」と書かれている。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~kabataf/torahiko/torahiko.htm
そのような時に、副理事長の清水さんから下記の記事が送られてきた。
「病院船」の話は、清水さんより数年前から聞かされていたが、「病院船」があれば、新型コロナウィルス感染で「ダイヤモンド・プリンセス」の感染者の隔離や、検査、診療で大活躍できたであろうと思う。
日本のように災害の多い国では「病院船」の優先度は高い。
病院船で新型肺炎封じ込めへ 超党派議連27日に発足(西日本新聞 2020年2月24日)
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/586613/

【ポイント】
夕刊フジに「クルーズ船の対応で得た教訓 日本に病院船はできるだろうか」について、自民党衆議院議員 平沢勝栄氏がコラムを書いておられた。

ウィルス問題で多くの反省点が浮かび上がった。感染症に取り組む組織体制や検査の在り方や、感染症の疑いがある人の収容施設の整備などである。
米国には感染症対策の司令塔として米国疾病管理予防センター(CDC)があり、1万5千人の人員と膨大な予算を有し、研究や管理などに当たっている。日本にも国立感染症研究所はあるが、その規模、予算、権限などにおいてCDCとはおよそ比べ物にならない。

今回の新型コロナウィルス感染で、大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の問題は日本にも「病院船」(災害時多目的支援船)があったらと誰もが思ったのではないか。
東日本大震災の後に約50人の超党派の議員で病院船建造のための議員連盟を立ち上げた。その結果、調査費が認められ、内閣府は病院船建造のプラス面とマイナス面などを明らかにした。
病院船があれば、今回も隔離や診療などで大活躍できたことは間違いがない。
しかし、建造には多額の費用がかかる点などが難点とされた。さて、今回の教訓を得て今後、日本に病院船はできるのだろうか。

また、二階幹事長は1月の衆議院本会議での代表質問で次のように述べた。
「誰一人として見捨てることはしない、誰一人として忘れない、誰一人として独りぼっちにしない。これが保守政治の精神の発現である」「学ぶべきところは謙虚に学び、正すところはしっかり正して行く。こうした姿勢を改めて心に刻みたい」
今、助けを求めている人は社会に数多くいる。それらの人たちを誰一人として見捨てることなく、支援の手を差し伸べることが大事なのだ。まさに、これが政治や行政の原点だろう。