ポスト・コロナ時代にタビナカで起きる3つ変化を予測した、地元の再発見から価格への影響まで【外電】
(トラベルボイス 2020年4月3日)
https://www.travelvoice.jp/20200403-145867

ポスト・コロナ時代の観光業界の予測として、①大勢の他人と一緒のツアーに慎重になり、プライベートツアーが増える。②旅行の重要性は低くならざるをえない。③我が街を再発見の機運が高まる。という。
観光需要は、近場の観光となる公算が大きく、地域経済復活としても有効だという。
観光のあり方を見直さなければならない。

【ポイント】
新型コロナウイルスの感染爆発により、金融市場が大幅に下落し、事業の停止や、従業員の解雇に踏み切らざるを得ない企業が多数出ている。
まるで大恐慌とスペイン風邪が同時に起きたような、最悪な状況だ。

旅行業界へのコロナ打撃は?
• 都市はロックダウンされている。
• 旅行者はツアーや宿泊、フライトの予約をキャンセルしている。
• 観光アトラクション施設は閉鎖。
• 小規模ビジネスはもはや動きようがない。
    • 大きいところも、キャッシュフローをできるだけ確保し、なんとか生き残るのに必死だ。

ツアー業界で起きるであろう3つの予測
1.セルフガイドツアーとプライベートツアーの時代がやってくる
自主隔離や自粛生活を経験した後、人々は、大勢の他人と一緒に歩く団体ウォーキングツアーに慎重になるだろう。ましてや遠い異国で、知らない人と一緒に行動するのは、なおさら気を付けるようになる。
プライベートツアーで、旅先での体験を楽しみたいと考える人が増えるのではないかと予測。
2019年の「アライバル・レポート」を見ると、米国人旅行者の間では、プライベートツアーや小さいグループの方が好まれる傾向が顕著だった。この数字は、さらに拡大すると予想している。

2.価格訴求力や付加価値が重視される
新型コロナウイルス禍は、人々の消費に大きく影響を及ぼし、旅行の重要性は低くならざるをえない。
旅行需要が動き出したとしても、予約が入るのは宿泊施設やフライトで、旅先での体験アクティビティはその後だ。当然、お財布への負担が大きくない範囲内で探す人が多くなる。

3.遠い海外より地元の再発見
ロックダウンが解除された後、自由になった人々は、自分の暮らす街に繰り出す。
地元エリアに対する関心が今までよりも強くなり、我が街を再発見する機運が高まるのではないか。
遠くよりもローカルなところに目が向く理由は、しばらくの間、一部の規制は継続される可能性があるからだ。海外旅行は安全の問題が懸念され、制限されるかもしれない。
現実的な旅行先は、国内や近隣地域に限られる。

需要回復に向けて、大々的にプロモーションが始まるのは近場への旅行となる公算が大きい。
これは地域経済を復活させる最初の一手としても有効だ。地域のレストランや観光施設にとって、海外からの旅行者が戻ってくるまでの間、こうした地元客の需要取り込みがカギになる。

※この記事は、世界的な旅行調査フォーカスライト社が運営するニュースメディア「フォーカスワイヤ(PhocusWire)」に掲載された英文記事を、同社との提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。