昨年10月29日から11月1日までの4日間、インテックス大阪で日本初の開催となった『国際金融会議Sibos(サイボス)』に137カ国6240人(うち日本人1,747人)が訪れた。
『サイボス』とは、国際金融関係相互の情報交換・連携の場で、SWIFT(国際銀行間取引通信協会)が開催する国際会議で、1978年にブリュッセルで第1回を開催し、2012年の大阪は35回目になる。

サイボスの開催地選定条件は、①国際金融都市 ②世界主要都市と直結した国際空港が近い ③3万㎡の展示場、2800席以上の会議場、多数の会議室 ④徒歩20分以内に3000室以上のスートルーム ⑤地元が歓迎してくれる また、⑥地元金融機関等の熱意 ⑦警備・安全確保等への地元協力 ⑧開催地の魅力あるユニークベニューの提供 ⑨言語の壁、法規制等による困難改称への地元協力があげられ、これらの問題を解決するため“ワンストップ窓口”があることが重要だともいう。

個々に見ると問題をクリアすることができても、これだけの条件が揃うのは困難だという。ましてや“徒歩20分以内に3000室以上のスートルーム”は、行楽シーズンであるだけに確保するのは難しい。

大阪開催に至る過程も、2008年11月に大阪観光コンベンション協会(OCTB)がワンストップ窓口を約束し、2011年4月に「SIBOS2012大阪協力推進委員会」を設立して、課題解決に取り組んだという。警備は大阪府警、査証は外務省・法務省の協力を得て、医療は17ヶ国におよぶ問診票を用意し、サイボス用ウェルカムページサイトも立ち上げたという。

サイボスはビジネスの場であり、分刻みで商談が重ねられる場で大変だったという。
159社〜200社におよぶ展示商談スペースとして3万㎡の確保。150以上のセッションのための会議室。TVスタジオを会場内に設置して世界にネット中継。世界の主要経済関係メディア、地元メディアの招待。会議内容(クローズ)は翌朝配布。ランチ7000食。並大抵ではこなせない問題ばかりである。

航空貨物35t、海上輸送92コンテナー、etc、会場設営だけでも大変だ。スートルーム3000室あるホテルも存在しない。14のホテルに分散したそうだが、分散していても移動に問題の無い体勢などの処置がとられていったという。国際会議を地元に呼びたいという声をよく聞くが、これらのノウハウを蓄積して、関西のなかで共有することが大切ではないかと思う。

http://www.swift.com/jp/events/sibos_2012_osaka/sibos2012_osaka.page