2013年3月に『日本食品に対する海外消費者意識アンケート調査 (中国、香港、台湾、韓国、米国、フランス、イタリア)』が、日本貿易振興機構(ジェトロ)から発表されているのでご紹介する。

Q1:「好きな料理でかつ外食で食べる外国料理はどれですか」の質問に、1位:日本料理83.8%、2位:中国料理65,0%、3位:イタリア料理59.5%となっている。

※ジェトロの調査なので、「日本好き」が対象となる調査結果かもしれないが、素直に喜ぶこととしよう。

Q2:「好きな日本料理は何ですか」の質問に、「寿司・刺身」16.3%、「焼き鳥」7.1%、「天ぷら」6.7%、「ラーメン」5.8%、「うどん」5.7%、「すき焼き」5.3%、「しゃぶしゃぶ」5.3%、「カレーライス」5.2%、と並んでいる。また大阪名物の「たこ焼き」は4.6%と少し下位に入っている。

※国により好みの傾向も違うようですが、寿司・天ぷら・すき焼きが定番だといわれてきたものが、焼き鳥、ラーメン、カレーライスと多様化している。

Q3:「好きな寿司ねた・刺身」の質問には、「鮭」12.8%、「まぐろ」11.3%、「えび」11.0%、「巻き寿司・ロール巻」9.9%となっている。

※鮭がマグロを上回っている。また、巻き寿司・ロール巻の人気も高いようだ。この調査でも多様化が進んでいるといえるようだ。

Q4:「日本料理店に行く理由」では、「味が好き」24.5%、「調理法が好き(生食が好き)」13.7%、「店の雰囲気が好き」11.8%、「健康に良い」10.7%、「安全・衛生的」8.5%、「サービス・おもてなしが良い」8.4%となっている。

※「味が好き」のポイントが高いのは嬉しいかぎりだ。また、安全と健康を足すと19.2%というのも、日本食への信頼が高まっている証拠だ。

Q5:日本酒への評価は、「日本酒を飲んだことがある」75.7%、「日本酒を購入した」53.0%。「味の良さ」22.4%、「日本酒を評価する」81.1%となっている。

※81%が「日本酒を評価する」となっているのは嬉しいかぎりだ。特に米国、中国で高評価を受けているようで、近年、米国における特定銘柄の健闘も一要因と分析されていた。

Q6:日本緑茶への評価は、「日本茶を飲んだことがある」69.0%、「日本茶を購入した」60.1%。「味の良さ」22.4%、「日本茶を評価する」90.3%となっている。

※90%が「日本茶を評価する」となっており、日本食、日本酒と並んで日本緑茶の評価が高くなっているようだ。フランスでは女性を中心に欧米諸国に好評な一方、アジアでは厳しい評価もあると分析されていた。

日本の食料品購入による意識調査も行われていた。

「食品購入時に重視する点」は、「味の良さ」18.5%、「経済的」13.1%、「安全性の高さ」12.9%、「健康によい」13.0%となっており、「味の良さ」が上位になっているが、「安全と健康」を足すと15.9%となり、日本の食料品への信頼が高まっている結果が出ているようです。

また「食品等購入時の情報源」は、「友人、知人のすすめ」20.6%、「過去に食べたことがある」18.7%、「信頼できるブランド」15.7%、「ネットのクチコミ情報」12.8%、「店頭でのプロモーション」12.4%、「テレビ・映画の広告」8.3%、「新聞・雑誌の広告」6.7%となっており、ネットを含むクチコミ情報が高い点を見逃してはならないようです。

http://www.jetro.go.jp/jfile/report/07001256/kaigaishohisha_Rev.pdf