新潟への訪日はリピーターが7割以上、中国・香港大幅に伸び。今後のインバウンド推進の鍵を握る3C戦略とは?(やまとごころ 2019年10月6日)https://www.yamatogokoro.jp/inboundnews/pickup/34377/

訪日回数が2回以上は、日本全体約58%だが、新潟では約72%となっており、初回訪日では東京や大阪、京都、富士山等のゴールデンルートを観光するケースが多いが、リピーターは、初回に味わえなかった地方の自然や温泉、郷土料理などを求める傾向にある。インバウンド観光の地方分散が叫ばれて久しいが、リピータは確実に地方へ向かっている結果となる。リピータも圧倒的にアジア圏が多いことも見落としてはならない。

【ポイント】(株)日本政策投資銀行(DBJ)のレポート「新潟におけるインバウンド推進に向けて」によると、新潟県の2018年の外国人延べ宿泊者数は、前年比29.1%増の27.7万人泊となった。イギリスが唯一17.4%のマイナスだったが、中国と香港が前年比60%超と大幅な伸びをみせた。ただ、外国人延べ宿泊者数では全国31位となっている。リピーター率をみると、全国平均が58%であったのに対し、新潟県全体では72%、佐渡は73%と高水準であった。
初回訪日は東京や大阪、京都、富士山等のゴールデンルートに沿って観光するケースが多いが、リピーターの場合、初回では味わえなかったような地方の自然や温泉、郷土料理などを求めて地方圏を訪れる傾向にある。新潟を訪れたインバウンド客に周遊した観光地を尋ねたところ、富士山が最も多かったが、次いで東京と並び、仙台・松島、日光、福島といった地名が挙がった。新潟におけるインバウンド獲得のため、アジア圏のリピーター(Come again)をターゲットに、東北や北関東など周辺地域と協働(Collaboration)しながら、雪などの自然を楽しむコンセプトツアー(Concept tour)の構築が有効だと提言した。

対象としたのは韓国、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、アメリカ、オーストラリア、イギリス、フランスの合計12カ国・地域に住む20歳~59歳の海外旅行経験者。インターネットによるアンケート調査で有効回答数は2018年7月の第1回が6,283人、同年10月の第2回が6,286人。