留学生も小学生も「声優になりたい!」時代(nippon.com  2019年12月3日)https://www.nippon.com/ja/japan-topics/c07203/

日本で「アニメの声優になりたい」と考える外国人が、日本のアニメーションスクールに通う。週一回、半年コースで、学費は入学金を含めて15万円。授業はすべて日本語で行われる。好きなアニメでレッスンできて日本語の発音を磨けることから、評判がよいという。

【ポイント】「日本でアニメの声優になりたい」と考える外国人が日本のアニメーションスクールに通う。日本の大学に通う学生がほとんどで、週一度、半年コースに通っている。学費は入学金を含めて15万円。授業はすべて日本語で行われる。出身国は中国が最多で、台湾、香港などアジアの国・地域が多い。カリキュラムには腹式呼吸、キャラクター演技、基礎技術レッスン、アフレコ台本の見方、マイクワーク、アニメアフレコなどが含まれる。

「子どもの頃から日本のアニメを母国語の吹き替えで親しんでいて、それを日本語で見てみたいと独学で勉強を始める。すると、吹き替えではわからなかった日本の文化に触れ、『日本語をもっと知りたくなった』と多くの生徒が話す」

「演技実習」は短い台本を使って授業が行われ、仕上げの段階だ。生徒たちが台本を見ながら演じ、発音や感情表現についてアドバイスをしていく。
「台本は日本人の授業で使うのとまったく同じもの。アニメの声優になるには、感情を出すために演技の訓練が必要だ」

留学生コースが設立される前は、日本の声優科に通っていた留学生もいたという。留学生のコースができたのは、日本の大学で学ぶ外国人留学生の要望が多かったためだ。この週1回のコースを修了しただけで声優にはなれない。あくまでこのコースは日本語のアクセントを修正したり、滑舌をよくしたり、日本語を洗練させていく場所だ。そのため、声優を目指す人には、さらに全日制のコースを勧めているという。
中国には声優はいなくて、アナウンサーが声を担当している。

「声優事務所は増え、所属人数も増えました。かつてはギャラに関しても個人でやりとりし、あいまいだったが、現在は、マネージャーがいてギャラも決まり、DVD化など二次使用の問題に対してもシステムができた。以前はアニメや洋画の吹き替えが主だった声優の仕事も、ネット動画配信サービスが増え、吹き替えなどの需要が高まっている。

昔は、子役も大人が声を担当しました。そのため、声優の世界に子役はいませんでしたが、今は子役がいます。声優が表立って活動するようになり、なりたい人も増え、親たちも声優という仕事に理解を示すようになって、子どもにやらせてみたいと思う人も多い。そのため2年ほど前にジュニアコースが設置された。