【データ】日本在住の外国人留学生のアルバイト状況調査
(観光経済新聞 2020年8月2日)
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日本に在住する外国人留学生の、①約3割がアルバイトで退職、②約8割にマイナスの影響、③日本語レベルN1(ネイティブクラス)の資格保持者は影響が比較的少なく2割、N5(あいさつレベル)が4割と高かった。
留学生にとどまらず、外国人雇用は避けて通れない問題だが、今回のコロナ渦では影響のしわ寄せが出ているようだ。

【ポイント】
レバレジーズ株式会社は、日本に在住している外国人留学生301名を対象に「留学生のアルバイト状況」を調査した。

1.留学生の約3割が新型コロナウイルスの影響でアルバイトを退職

現在アルバイトをしていない留学生が希望する業種

アルバイトをしたいと考えている留学生の中で、最も人気な業種は「教育・学習支援業(25.8%)」、次いで「飲食業(22.7%)」となりました。

2.留学生の約8割が、新型コロナウイルスに関連してアルバイトにマイナスな影響が出ている

現在アルバイトをしている留学生の約8割に、新型コロナウイルスにより「給与が下がった」「退職した」などの影響が出ています。
給与が下がったのは、労働時間の減少が背景にあることが考えられます。
実際にアルバイトで起きたマイナスな影響について、以下のように回答しています。
「新型コロナウイルスの影響で2ヶ月間の労働停止を言い渡された」
「シフトが変更され、以前よりも少ない時間でしか働けなった」
「勤務時間の減少で賃金が急落した」
「新型コロナウイルスの影響で、出勤することを禁止された」

外国人留学生の週の平均アルバイト時間

留学生の平均アルバイト時間は、週8時間未満の労働時間が約3割と回答しました。
一方で、約1割の留学生が週28時間以上勤務していると回答しました。
※ 留学生は夏休み等の長期休暇を除き、週に労働可能な時間は28時間以内と入管法第19条により定められている。

新型コロナウイルスによる臨時休校等は、学校の定める長期休暇には当たらないため、外国人を雇用する事業者は週28時間以上の労働をさせないようにする必要がありますが、適法な条件で雇用・就業できないという影響も出ている。

3.アルバイトでマイナスの影響が最も少ないのは日本語レベルN1の資格保持者

アルバイト就業している留学生のうちで、日本語能力試験(JLPT)資格取得者を対象に調査を行ったところ、N1(ネイティブレベル)が最も低く約2割、N5(あいさつレベル)が最も高く4割となった。
N1とN5の間で退職率に15.7%の差が出ている。

■調査概要
調査対象:日本に在住している外国人留学生
調査期間:2020年6月30日〜7月2日
調査方法:インターネット調査
有効回答数:301人(男性180人、女性121人)
調査機関:レバレジーズ株式会社 WeXpatsリサーチ