欧州各国が旅行再開へ規制緩和、夏休暇シーズンを焦点に、感染リスクと背中合わせも国内旅行から 【外電】
(トラベルボイス 2020年5月25日)
https://www.travelvoice.jp/20200525-146247

ヨーロッパでは、ドイツ、フランスを含めた数カ国で、ヨーロッパ人の旅行に限り、6月中旬にも国境を開放する。海外旅行者の受け入れには慎重な国が多く、一番早いのはイタリアで6月3日という。
またアジア諸国は、台湾が外国人受け入れを10月1日以降としており、10月以降の動きになりそうだ。
各国とも、まずは国内旅行を解放して様子をみようとの流れだ。
それにしても欧米諸国で、死亡者が日本を含むアジアより2桁も多い理由が分からない…

【ポイント】
ヨーロッパでの新型コロナウイルスによる死者数は16万9000人を超え、依然として終息の兆しは見えていないなか、ヨーロッパ各国は夏のバケーションシーズンに向けて旅行規制解除の動きを見せ始め、ドイツ、フランスを含めた数カ国は、6月中旬にもヨーロッパ人の旅行に限り国境を開放する構えだ。
その現状をAP通信が伝えている。

スペインは、現在も県をまたいだ旅行は許されていないが、スペイン国内でのバケーション旅行を6月下旬にも認める。一方で、海外旅行者の受け入れは7月までは再開しない。

ドイツでは、バルト海沿岸の州で国内旅行が認められ、ベルリンでもホテルの再開が許可された。
しかしベルリン観光局は、都市観光は好まれないとの見方から、自然を訴求するキャンペーンを立ち上げる。

パリでは、依然として公共の公園は閉鎖されており、パリ市民はセーヌ川の土手やチュイルリー庭園の外で日光浴を楽しんでいる。5月25日からは、国境封鎖を一部解除し、仕事や家族に会いに来る他のヨーロッパからの入国を認めている。ただし、イギリスとスペインからの入国者については、14日間の自主隔離を引き続き求めている。両国ともフランスからの入国者に同様の措置を取っているからだ。

イタリアでは、観光復興のために、6月3日に国内の地域間の移動を解除し、国境も開放する計画。
すでに、制限つきながら地元のビーチに行くことは認められている。たとえば、北部のリグリア州では、海に浸かることと海岸線を散歩することは認められているが、日光浴はまだ禁止されている。

ヴァチカンでは、数カ月ぶりにローマ法王がサン・ピエトロ広場で日曜日の祈りを捧げ、パリ郊外のルヴァロワ=ペレでは、ラマダン明けのお祭り「イド・アル=フィトル」に参加するため、マスクを着用し、1メートルのソーシャルディスタンスを取ったイスラム教徒約2000人がスポーツ施設に集まった。

イギリスの海岸地域では、規制が緩和され、ドライブが認められた後でも、ロンドンや他の地域に対して、来訪しないように呼びかけている。
ホテル、レストラン、観光地がまだ閉鎖中のウェールズでも、観光キャンペーンは時期尚早というスタンスを取り続けている。