琵琶湖疏水観光クルーズ、乗船モニター募集開始 桜や紅葉楽しむ7.8キロ
(産経新聞 2月5日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150205-00000122-san-bus_all

明治期に琵琶湖の水を京都市に流すため築かれた人工水路「琵琶湖疏水」に観光船を運航させる計画が進められている。
計画しているのは京都市や大津市のほか、JR西日本や京阪電鉄などでつくる実行委員会。
3月28日~5月6日までの土日祝日の16日間、8人乗りの屋根付きボート(乗客6人)で試験運航する。

大津-蹴上間(運航時間60分、7・8キロ)▽大津-山科間(同30分、4・2キロ)▽山科-蹴上間(同30分、3・6キロ)-の3コースを設定。
乗船モニターは有料(大津-蹴上間で2千円)で募集し、アンケートをとって課題を検証する。
乗船モニターの申し込みの詳細は、JTB西日本京都支店と、京都市上下水道局、大津市役所の各ホームページから。

琵琶湖疏水は、大津市と京都市を結ぶ人工水路で、明治23年に完成した第一疏水と、同45年にできた第二疏水の総称。
水道用水や水力発電、灌漑用水などとして利用された。
米や酒などの物資を運ぶ運搬船も盛んに往来したが、鉄道の発展などにより次第に廃れ、昭和26年9月を最後に船便は途絶えた。

航路となる疏水沿いはサクラや紅葉の名所として知られ、迎賓館赤坂離宮を手がけた建築家、片山東熊が設計した近代建築「旧九条山浄水場ポンプ室」など、風情のある産業遺産も残る。

最大の課題は、コースの半分を占める約4キロのトンネル。トンネルの耐震性に問題はないというが、真っ暗なトンネル内部での運航方法も検討中だ。また、梅雨時から夏場にかけて大量発生するトビケラなどの虫対策も課題になる。