この制度は、神戸市内観光にも便利です!

(読売新聞 9月12日)
http://www.yomiuri.co.jp/local/hyogo/news/20140911-OYTNT50313.html?from=oytop_ymag

神戸市バスの乗り継ぎ割引制度が、通院や買い物などで頻繁にバスを利用する高齢者らに好評だ。8月の乗り継ぎ利用者は前年同期の約1・5倍に増えた。市交通局は「市バス利用のメリットが増え、環境にやさしい市民の足として再び注目されている」と手応えを感じている。

 市バスの利用者数は、団塊世代の退職によるバス通勤客の減少や、少子化による通勤利用者の落ち込みなどで減少傾向が続いており、92年度には1日平均33万4000人だったが、2013年度は約4割減の同18万6000人まで落ち込んだ。

 また、市バス路線は、駅を起点とする短いルートが多く、「複数路線を乗り継がなければ目的地に行けない」という声も寄せられていた。

 利用者の負担を減らすことで、乗客増を図ろうと、市交通局は今年4月、JR西日本の「ICOCA(イコカ)」や関西私鉄系の「PiTaPa(ピタパ)」などのICカード乗車券と市発行の敬老パスの利用者を対象に割引制度を導入。2路線を乗り継いだ場合、60分以内なら、運賃を最大210円割り引き、均一運賃区間では乗り継ぎ運賃を無料にした。

 ダイヤの問い合わせなどに応じる専用電話も開設し、交通局の担当者らが地域の集会などで制度を説明して、利用を呼びかけてきた。

 導入直後の4月には前年同期比345人増の2487人(1日平均)が乗り継ぎ、その後も毎月200~300人ずつ増加。8月には同約5割増の3276人を達成した。

 割引によって一時的には減収になるが、交通局では、乗り継ぎ利用者が定着すれば、路線の合理化を進める方針。市バス運輸サービス課は「新たな需要を喚起すれば、将来的には増収につながる。買い物や通院だけでなく、市内観光にも便利なことをアピールし、土日の利用者数のてこ入れを目指す」としている。

 割引制度の問い合わせは市交通局市バス乗り継ぎ相談ダイヤル(078・322・5949)へ。平日午前9時~午後5時。