酒米の生産伸び盛り 高級酒人気や輸出が追い風 
(日経新聞 9月27日)http://www.nikkei.com/article/DGXLASFB27001_X20C14A9MM0000/ 【ポイント】・高級日本酒の原料となる酒米の生産が全国で増えている。出荷量は2010年を底に増加に転じ14年も伸びる見通しだ。・14年産から酒米の増産分は生産調整(減反)の対象外となった。・代表的な酒米「山田錦」の生産量で全国の7割を占める兵庫県。今年は1万9千~2万トンと、昨年より最大17%増やす見通しだ。・山口県では今年、14カ所で酒米の試験栽培が進む。 岩国市の山口東農業協同組合は山田錦や県独自の「西都の雫(しずく)」を栽培中だ。 同県のJAグループは今年の収穫量を昨年比3割増の320トンと見込む。 京都府でも府内産の「祝」の生産が増加。収穫量は5割増の418トンになる見通しだ。 新潟県は今年2月に43団体・個人が「新潟・山田錦栽培会」を結成した。昨年は実験で70アールを作付けし、今年は33ヘクタールまで増やした。・酒米の検査数量は6万5千トンだった10年を底に増加に転じた。13年は7万5千トン。14年産はさらに増えるとの見方が強い。・日本酒の国内消費量は1975年をピークに減少傾向が続く。だが近年は各地の個性的な高級酒が消費者の関心を集めている。・13年の日本酒輸出量は1万6千キロリットルと、10年間でほぼ倍増した。・ 「獺祭(だっさい)」を生産する岩国市の旭酒造は今年、新たに新潟、栃木、茨城県から買い入れを始め前年より調達量を7割増やす。 兵庫県の灘五郷酒造組合は昨年より1割以上多い酒米を生産者に求めた。