2019年春節の中国人アリペイ利用動向を発表、日本の取引額は昨年同期比で2.7倍、ドラッグストアやコンビニ利用が人気
(やまとごころ 2019.0.21)
https://www.yamatogokoro.jp/inboundnews/pickup/30424/

春節期間中の中国人海外旅行客のモバイル決済が前年比2.2倍だった。
ヨーロッパではデンマークが22.7倍、アジア各国でも取引高で上位を占めている。訪日旅行での取引額が前年同期比2.7倍になり、一人当たり34%増加だった。
アリペイを導入した店舗の6割が中国人の来店と売り上げが上昇したという。

【ポイント】
春節期間中の中国人観光客の海外支出とアリペイなどのモバイル決済行動についての調査結果

取引額はオフライン店舗が2018年同期比2.2倍と急成長を見せた。
平均支出額はトップ10カ国がヨーロッパで、デンマーク(22.7倍)、スペイン(7.1倍)、フィリピン(5倍)、ベルギー(4.7倍)、スイス(3.4倍)の順で高い伸び率となった。
取引高ではアジア各国が上位を占めた。現地加盟店や大規模小売店舗での採用が増えたことに起因する。

ヨーロッパへの旅行者はデパートや高級店、アジアへの旅行者はドラッグストアやコンビニエンスストアで購入する傾向がある。
アリペイによる消費額は、北京・上海・広州などの1級都市に比べ、3級、4級都市からの旅行者の成長率が上回った。特に1960年代生まれと1970年代生まれの中高年の旅行者による消費が原動力となっている。

取引高は、香港・タイ・日本が上位3位となった。
日本は増加率では、香港とタイを上回ったが、これは今年1月末にファミリーマートの全1万8,000店舗でアリペイが導入されたことで、日本での取引額が昨年同期比の2.7倍になり、一人当たり34%増加だった。
ドラッグストアでの取引高だけで7.1倍、一人当たりの平均消費額が18%増加した。

若い世代だけでなく、中高年世代へのアリペイの浸透が海外支出の伸びに貢献した。
ニールセンとアリペイが今年1月に共同発表した調査では、中国人観光客が海外旅行で行う決済方法が現金からモバイル決済に移行したこと、アリペイを導入した店舗の6割が中国人の来店と売り上げが上昇した。