2015年10月7日

新関西国際空港株式会社 執行役員、コーポレートコミュニケーション部長の石川浩司様に関西国際空港の現状とインバウンド戦略について語っていただきました。

 関空における航空旅客数は順調に推移しており、2014年度、14年ぶりに2000万人を突破しました。国内線旅客数も増加しましたが、特に国際線外国人旅客数は699万人と大幅に増加し過去最高でした。
 理由は、国際線LCCの就航の伸びが大きく、現在16社 21都市 週283便にもなっている点にあります。外国人のうち約75%が台湾・韓国・中国・香港で、2015年度の外国人旅客数は更に増加し1000万人を超える勢いだといいます。
 今後のインバウンド戦略は、成田より1時間近い地理的優位性を活かして、中国・台湾・韓国・香港などの東アジアのさら強化することと、成長が期待できるASEANの強化、アメリカの直行便の増加、ヨーロッパに関西の魅力のさらなる発信があげられていました。
 関空の取り組みとしては、自動チェックイン機の導入、出入国検査場における自動化ゲートの増設、保安検査場ブース増設、優先レーンの設置など出入国手続きを進めておられ、無料WiFiの強化やムスリム対応などおもてなしアップにも取り組んでおられます。
 空港別では、成田の出国外人数が最大ですが、来年にも関空が日本一の空港になる可能性もあるそうです。
 このように関空にインバウンドが押し寄せていますが、ホテルが満杯、観光バスが手配できないなどの問題もあり、関空へのアクセスを含め、総合的にインバウンド対策を立てなければならないとのご指摘でした。