【データ】「ひとり旅」に関する意識調査 トラベルズー調べ
(観光経済新聞 2021年3月9日)
https://www.kankokeizai.com/【データ】「ひとり旅」に関する意識調査%E3%80%80トラ/

【ポイント】
「ひとり旅」の経験者は8割弱、「ひとり旅」に意欲的が7割超だといいます。
旅の目的は「寺社仏閣・世界遺産巡り」37.8%、「温泉」35.7%、「グルメ」34.3%の順となり、「1人の時間を確保する」も31%あります。密を避け、自由気ままに活動できる旅を志向しているようです。
宿泊は、「シティホテル・ビジネスホテル」80.5%とダントツで、利用者は「~29歳」が87%といい、1名1室利用が理由のようです。ひとり旅に対応したホテルや旅館が増えるとビジネスチャンスが広がりそうです。

【 内 容 】
トラベルズー・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木創、以下 トラベルズー)が運営するオンライン旅行メディア「トラベルズー」は2021年2月、旅行好きを中心とした日本国内のメンバー(会員)を対象に、「ひとり旅」に関する意識調査を実施しました。調査の結果、8割弱のメンバーが「ひとり旅」の経験を持ち、7割超が今後の「ひとり旅」に意欲的であることが分かりました。
働き方や生活が大きく変化した2020年。密を避け、自由気ままに活動できる「ソロ活」が注目されていることを受け、トラベルズーは日本国内に住むトラベルズーメンバー100万人のうち177,022人を対象に、「ひとり旅」に関するアンケートを実施しました(有効回答数1,639)。
【調査結果のサマリー】
• 「ひとり旅」経験者は全体の8割弱。経験者の割合が高いのは「~29歳」、低いのは50代
• 「温泉」目的は35.7%で2位であるのに対し、利用施設1位は「シティホテル・ビジネスホテル」が8割以上で最多
• 今後「ひとり旅」の意向がない者について、その理由最多は「話し相手がいないのはつまらない」72.3%

■「ひとり旅」経験者は79.3%、宿泊のきっかけ最多は「1人の旅行が好きだから」
同行者のいない、1人で旅に出る「ひとり旅」の経験有無を尋ねると、79.3%にあたるメンバーが「ある」と回答。回答を年代別にみると、50代と60代を除く世代で8割以上が「ひとり旅」経験者であることが分かりました。「ひとり旅」経験者割合最多は「~29歳」の87.0%で、割合最少は50代の74.3%でした。

「ひとり旅」のきっかけ首位は「1人の旅行が好きだから」で45.0%。2位には「1人のほうが気楽だから」が36.0%でランクインし、「ひとり旅」経験者は好んで1人旅行を選択している様子が見えました。3位以下には「同行者とスケジュールが合わなかったから」30.7%、「同行者の候補がいなかったから」29.1%、「特に理由はないい(なんとなく)」21.4%が並んでいます。

■8割はシティホテル・ビジネスホテルを選択、旅館は3位
「ひとり旅」の目的を訪ねた項目では、「寺社仏閣・世界遺産巡り」が37.8%で1位。2位は「温泉」35.7%、3位は「グルメ」34.3%となり、4位には31.3%で「1人の時間を確保するため」が入りました。年代別では、40代、60代、70歳以上の1位が「自社仏閣・世界遺産巡り」であったのに対し、29歳までと50代は「温泉」、30代では「グルメ」が1位となりました。

「ひとり旅」の目的2位に「温泉」がランクインした一方、「ひとり旅」で利用した宿泊施設の種類を見ると、「旅館」は31.6%で3位に留まっており、1位は80.5%を占めた「シティホテル・ビジネスホテル」となりました。2位は「リゾートホテル」42.0%ですが、1位との間には大きな差があり、「ひとり旅」経験者の8割はシティホテルやビジネスホテルを利用していることが分かりました。この結果から、温泉旅館に泊まるのではなく、1名1室利用のできるホテルを滞在先とし、立ち寄りで温泉を愉しむメンバーの姿が垣間見えました。

■7割は今後も「ひとり旅」に意欲的、選ばない理由1位の鍵は“話し相手”
今後も「ひとり旅」をしたいかについて「そう思う」「ややそう思う」「どちらでもない」「あまりそう思わない」「そう思わない」の5段階でたずねた質問では、「そう思う」57.2%、「ややそう思う」17.6%と、全体では74.8%が「ひとり旅」に積極的であることが分かりました。年代別で見ると、「そう思う」と回答した割合は29歳までのメンバーが最も高く、最少は70歳以上のメンバーで42.4%。年代が上がるごとに「そう思う」の割合は減少する傾向にあり、「そう思わない」最多は5.4%の70歳以上でした。

今後の「ひとり旅」では何を目的にしたいかたずねると、1位は「温泉」で55.2%。2位は「寺社仏閣・世界遺産巡り」47.8%、3位には「グルメ」44.5%が入りました。行きたいエリア1位は「海外」が45.0%、北海道が35.4%、沖縄県が33.5%。トラベルズーは、国内旅行だけでなく海外旅行やクルーズ旅行情報も紹介している旅行メディアであることから、海外旅行を待ち望むメンバーの思いが現れる結果となりました。

なお、今後の「ひとり旅」意向で「あまりそう思わない」「そう思わない」を選んだ回答者には、「ひとり旅」を選ばない理由についてもたずねました。その結果、「ひとり旅」の懸念点1位は「話し相手がいないのはつまらない」で72.3%。つづく2位には「『ひとり旅』の愉しみ方が分からない」が33.5%でランクイン。そのほか、3位は「料金が高い」25.1%、4位には「安全・防犯面に不安がある」16.2%、5位は「魅力的な『ひとり旅」プランがない」13.6%が上位5項目となりました。

フリーコメントでは、「(同行者と)楽しさは共有したい」「思い出を共有する人があった方が旅行後も何倍も楽しいから」「“酒飲み相手”が欲しい」「家族と一緒の旅行が気が休まる」などの意見が見られ、「ひとり旅」意向が高くないメンバーは、複数名だからこそ味わえる旅の醍醐味に魅力を感じていることが明らかになりました。

■611人の生の声、「ひとり旅」あれこれ
アンケートではさらに、最終設問で「ひとり旅」に関するエピソードも募集。その結果、611件の回答を得ました。「ひとり旅」ならではの楽しみ方や魅力、旅先で快適に過ごすアイデアのほか、ハプニングや困りごと、「もっとこうだったらいいな」という意見など、旅好きならではの視点からの意見が多く寄せられました。一部を抜粋し、紹介します。

【経験者回答】(一部抜粋、略称等は原文ママ)
「ひとり旅」の魅力
・あまりガチガチに計画せず、その場の状況で柔軟に対応できる「ひとり旅」が最高!
・一人旅のいいとこは 自分だけの時間が持てることだと思います。
・思いついてその日の安いエアチケで行き先を決めて、向かう飛行機の中で宿をとります。 荷物も最小限、足らないものは現地で買えばいい。 急に寒くなって札幌で買ったストールは帰ってきてからも旅を思い出せてほっこりします。
・1人だとスケジュールの変更が容易に出来るので、一度行った事があると癖になる。
・海外への一人旅で、現地で出会った日本人の方とお友達になり、日本へ帰ってから、そのお友達に会うために東京へ行ったり、一緒に海外旅行へ行ったりしてずっと付き合っています。
・海外の試合観戦のため、毎年1〜2か月まとめてスーツケースひとつで海外で過ごします。SNSやブログを通して国内外、国籍問わず現地在住の友人が増え、その土地で会うのが楽しみです。
「ひとり旅」への要望
・女性一人でも気軽に参加できるツアーがもっとあればいいなぁーと思っています。
・旅行会社では一人旅を薦めているようだが、受け入れ先ではあまり歓迎されていない
・海外での飛行機の乗り換え時等、お手洗いに行ったりする時に、同行者がいないとスーツケースや荷物、全てを自分で持ち歩かなくては行けなくて、あまり空港内を楽しめなかったのが残念だった。
・宿泊や食事が「お2人から」になっていると利用できなくてつらい。
・リゾートホテルや旅館でのんびりするのが好きなのですが、ひとりだと泊まれない施設や部屋が多くて泣く泣く諦めることが多いです。
・ひとり旅の魅力を教えてほしい。 ひとり旅同士で出会える場があるといいかも。
・基本的に一人旅は気楽で楽しいが、歳を重ねる毎にアクシデントや健康等の理由で不安になりつつある。特に海外では。昨今はコロナ禍で出掛けられず残念で、早く終息して欲しい!と願っている。

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<調査データ>Travelzoo Japan Solo Travel Survey
調査方法:インターネットリサーチ(自社メールマガジンを利用)
調査対象:トラベルズー・ジャパン会員
配信通数:全国177,022通
有効回答数:1,639
調査期間:2021年2月19日(金)11:00~2月23日(火祝)23:59