世界旅行ツーリズム協議会、ニューノーマルの旅行様式を各国政府と共有へ、ホテル・空港・クルーズなどで要点まとめも
(トラベルボイス 2020年5月9日)
https://www.travelvoice.jp/20200509-146101

ポストコロナの旅行では「ニューノーマル」が求められるという。
宿泊施設、クルーズ船、航空機など、ウイルスから守る新しい衛生管理基準による運営になる。
今、多くの施設で行われている消毒液の利用や、ソーシャルディスタンスの確保が当面の「ニューノーマル」になるようだ。
これは旅行料金にも影響を与え、旅行金額が高くなる可能性が高いのかもしれない。

【ポイント】
世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は、新型コロナの世界的な感染拡大が終息に向かうなかで、今後旅行で求められる「ニューノーマル」について要点をまとめた。

安心して旅行できるため、官民協力で公衆衛生上の新しい慣習を築いていくことが重要。ワクチンが開発され、大規模な接種が始まるまで「ニューノーマル」が一般的になり、それに合わせて徐々に旅行需要が回復してくる。
宿泊者をウイルスから守る新しい衛生管理基準を策定。
接触頻度高い場所には消毒液を常備し、チェックインでは接触を避けるためにデジタル技術を導入。
宿泊者は現金の受け渡しの代わりにキャッシュレス支払いを活用。
2メートルのソーシャルディスタンス確保が難しい場合には、エレベーターではなく階段を利用する。
フィットネスセンターでは、器具の間隔を広げる。

クルーズでは、さらに徹底した衛生管理が求められる。乗務員は常に手袋をしてサービスを行い、しかもそれを頻繁に取り替える。部屋の掃除の頻度もこれまで以上に増やす。

空港では、出発と到着の両方で健康チェックが行われ、チェックインや搭乗ではソーシャルディスタンスが求められ、機内ではマスクを着用を求める。
モバイルアプリなどを活用して、濃厚接触者の発見なども行われ、COVID-19ウイルスが完全に除去された状態で離陸することが求められる。

WTTCは、国際航空運送協会(IATA)、国際空港評議会(ACI)、クルーズライン・インターナショナル・アソシエーション(CLIA)、全米旅行業協会(USTA)、アジア太平洋旅行協会(PATA)、国際民間航空機関(ICAO)、経済協力開発機構 (OECD)、欧州旅行委員会(ETC)、国連世界観光機関(UNWTO)と協議したうえで、5月には公衆衛生に配慮した新しい旅行様式をまとめ、各国政府と共有していく考えだ。