友人Qさんの、「ななつ星in九州」の旅のレポート⑩を転載させていただきます。
私も、数年前にQさんに案内していただいて由布院を楽しんだことがあり、今回の舞台となる「亀の井別荘」も「天井桟敷」も「山荘無量塔(むらた)」にも連れて行ってもらいました。
その居心地の良さを実感しているだけに、Qさんのレポートも目にしみます。

【由布院タイム】

由布院では3つのコースが用意されていました。一つ目は、由布院駅~庄内駅を往復する間ラウンジカーでティータイムを楽しむ列車滞在プラン。二つ目は、由布院観光を代表する金鱗湖散策後に「天井桟敷」でティータイムを楽しむプランです。


「天井桟敷」は、「亀の井別荘」の敷地内にある喫茶店で、由布院スピリッツの源になるので是非行って欲しい所です。江戸時代の造り酒屋を移築した
古民家のなかに、小鹿田焼の大皿に一輪の山茶花が活けられている。これが「天井桟敷」をイメージするキーポイントです。


懐かしさ、珍しさ、意外性が散りばめられており、実に心地良い空間のなかで美味しいコーヒーをいただくことができます。

三つ目のコースは、「山荘無量塔」のアート空間「アルテジオ」を見た後、カフェ「テテオ」でティータイムを楽しむコースで、私はこのコースを選びました。

駅前に「ななつ星専用バス」が待っていました。列車と同じ古代漆色に輝いたボディに、天井から床までふんだんに木が使用された内装で、シートもデザインが一つずつ違うという特別仕様のバスでした。

小生が由布院にいた時に「アルテジオ」は無く、「空想の森美術館」がありました。そこが、今はすっかり生まれ変わっていました。
「アルテジオ」は音楽にまつわるアートを集めた空間で、マティスやジョン・ケージ、マン・レイの作品も展示されており、アート関連図書を揃えたミュージアムです。書棚に“日本古民家全集”がありました。「山荘無量塔」をデザインするうえで参考にされたことが推測されました。
「アルテジオ」は、ゆっくり由布院時間を過ごす素敵な装置にできあがっていました。

(つづく)