(2015年年11月2日)

2030年に世界人口のうちイスラム教徒が26%に至るなか、 アジア太平洋地域から海外旅行者数が2019年まで前年比 10.0%前後のペースで増加すると言われています。


訪日されるムスリムの方にとっての”おもてなし”とは何か、株式会社シーズの三宅基生様に語っていただきました。

訪日旅行されるムスリムの方は”戒律に厳しい方から、飲酒を嗜む方まで個人の宗教観の違いが大きい”のが特長です。
厳格なムスリムの方は旅行先に日本を選ばないと言われ、旅行先では礼拝の回数を減らすなど宗教観を緩めて、日本の文化を楽しむ方が多いようです。
訪日旅行で困られるのは食事です。ムスリムの方は戒律で豚肉の禁止です。アルコールも戒律では禁止なのですが旅先では嗜む方も多いといいます。ようはムスリムの方に「私のお店では、このような条件で料理を提供できます」と表示することが望まれており、このような表示がムスリムの方に対してフレンドリーだと伝えることになります。
大勢の懇親会の時などは、ハラル料理とハラルでない料理に区別して提供することがポイントのようです。
また、空港や大きなターミナルでは専用の男女別の礼拝所があり、ホテルなどにはお祈りの方角を示すキブラ表示も大切だといいます。
ムスリムフレンドリーは、イスラム教やハラルについて知ること、ムスリムの方の立場で考えること、身の丈にあったおもてなし、正しい情報を伝えること、評価はムスリムの方に委ねようの5か条だとし、「ハラル認証にこだわらない、ムスリムレンドリー」という考え方が必要だと締めくくられました。