NPO法人「世界遺産アカデミー」が、富士山の世界文化遺産登録の直前に「世界遺産に関する特別アンケート」を実施しておるので、その結果を紹介することとしよう。

アンケートの結果、56.6%の人が「富士山が世界遺産になってほしい」。理由は「富士山は日本の象徴だから」が77.6%と大多数を占めているという。また、「世界遺産になってほしくない」と答えたのは18.6%、その理由は「観光客が増えることで富士山の自然環境が悪化してしまうから」75.1%だったそうじゃ。

世界遺産に関する情報を「注目している」と答えた人が64.7%というが、日本の世界遺産登録の16件の中で、認知度が50%を超えるものは6件のみ。また「16件とも世界遺産とは知らなかった」も4.8%あるそうじゃ。

1位 「屋久島」(鹿児島県) 68.8%。
2位 「厳島神社」(広島県) 60.0%
3位 「知床」(北海道)  55.6%
4位 「広島平和記念碑(原爆ドーム)」(広島県) 53.7%
5位 「白川郷・五箇山の合掌造り集落」(富山県) 52.1%
6位 「白神山地」(青森県・秋田県) 51.1%
7位 「平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群」(岩手県) 45.0%
8位 「法隆寺地域の仏教建造物」(奈良県) 43.8%
9位 「古都京都の文化財」(京都府・滋賀県) 43.1%
10位 「小笠原諸島」(東京都) 39.5%
11位 「姫路城」(兵庫県) 39.2%
12位 「石見銀山遺跡とその文化的景観」(島根県) 36.7%
13位 「古都奈良の文化財」(奈良県) 32.2%
14位 「日光の寺社」(栃木県) 31.9%
15位 「紀伊山地の霊場と参詣道」(奈良県・和歌山県・三重県) 26.7%
16位 「琉球王国のグスク及び関連遺産群」(沖縄県) 21.7%

ともかく、このアンケート結果には驚かされる。あれだけテレビや新聞で騒がれていても、世界遺産を知らない人がこれだけ多いとは…
世界遺産に登録されると、観光地に人が押し寄せるとマスコミが騒いでいるようじゃが、どれだけの人が押し寄せて、どれだけ地元に良い効果を及ぼしているか、またマイナス面はあるのか、しっかり見つめ直さなければならないようじゃ。

http://www.sekaken.jp/pdf/20130612_release.pdf