今日の産經新聞の一面トップは『文楽』のニュースだった!

「市長は特定の文化・芸術に対して保護の目的で漫然と補助金を出し続けてきた文化行政のあり方を問題視していたが、当初から文楽自体は評価していた」とも書かれている。関係者の皆さまは大変な思いをされたのだろうが、その危機感が観客数増加につながったのだと評価したいと思う。
「文楽ロード」「ふるさと納税を活用した寄付制度」がうまく進んでほしいものだ!

http://www.sankei.com/west/news/150205/wst1502050019-n1.html

大阪市が「文楽」をコンセプトにした地域活性化を打ち出し、平成27年度当初予算案に調査関連費を計上する方針を固めた。鳥取県境港市の「水木しげるロード」の“文楽版”を目指す考えで、市内にある文楽作品ゆかりの地に関する情報を集め、候補地の選定を進める。ふるさと納税を活用した新しい寄付制度を導入する意向も表明。
橋下市長は「伝統文化=保護」の色合いが強かった文楽への補助金制度を見直し、自助努力を促しながら後押ししている。

橋下市長は1月下旬、市経済戦略局文化課に「文楽を活用して大阪の魅力向上につとめてほしい」と、地域活性化策の策定を指示。調査関連費は約350万円になる見通し。
同課は、候補地選定後に地域住民と協議し、文楽をどのような形で地域振興に生かすのか決めていく。

橋下市長は23年の就任直後から「文化についても努力に応じて助成する」と提起し、文化・芸術の補助金見直しに着手。文楽協会への現行の補助金制度を今年度限りで打ち切り、公演など事業ごとに補助金申請を受け付けて審査する制度に転換する。
一方で27年度は市と文楽協会が協力し、文楽公演や、技芸員(演者)と市民の交流イベントの実施を計画している。

橋下市長は平成24年度に文楽協会への補助金を大幅に減額した。25年度から今年度までは興行実績に連動して支給額を増減するインセンティブ方式をとり、自助努力を促した。
文楽協会も街頭で人形を使ったPRを行うなど集客で工夫を重ねてきた。この結果、国立文楽劇場の今年度の有料入場者数が約11万7600人となり、昭和59年の劇場開場以来歴代3位を記録。
「文楽の破壊者といわれるが、文楽は大阪の文化」。1月中旬、大阪・ミナミの商店関係者らと開いた会合で、橋下徹市長はこう話した。
市幹部は「市長は特定の文化・芸術に対して保護の目的で漫然と補助金を出し続けてきた文化行政のあり方を問題視していたが、当初から文楽自体は評価していた」と解説する。