『橘』は、垂仁天皇が田道間守(タヂマモリ)を常世の国に遣わして「非時香菓(ときじくのかぐのこのみ)・非時香木実(時じくの香の木の実)」と呼ばれる不老不死の力を持った霊薬を持ち帰らせたと古事記や日本書紀に書かれています。不老不死の薬として持ち込まれましたが、みかん等、柑橘類の祖先で、橘の実は直径3cmほどで、酸味が強く生食用には向きませんが、マーマレードなどの加工品や菓子に使用されています。また、雛まつりの飾りで右近の橘、左近の桜でも有名な木です。
「大和橘」は、日本列島における柑橘類の唯一の固有種です。太平洋岸の温暖地に今もごくわずか自生しており絶滅危惧種にも指定されています。古代は食用よりも漢方として珍重され、特に芳香を放つ花や葉が親しまれ万葉集などに数多く詠われています。家紋のデザインにも多く用いられ、文化勲章のデザインにも採用されています。常緑の葉も注目され、緑色の葉で冬を越す霊力を持つ縁起の良い「常葉」の木として喜ばれ、松や榊などと同じように使われてきた歴史があるといいます。

『橘街道プロジェクト』は、この橘にまつわる話をつないだプロジェクトです。スイーツや加工品等をつないでストーリー化しようという近畿経済産業局のプロジェクトになります。奈良の明日香では、橘の木を街道のよう植樹も始まっています。
今回ご紹介するのは、奈良から神戸まで近鉄特急で移動しながら、橘街道のお話やパテシエのお話を聞きし、神戸でスイーツを味わうというイベントが開催される内容です。
先着300名! 皆さんもいかがでしょうか。

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