【図解】訪日外国人数、2019年5月は3.7%増の277万人、欧米豪市場は2ケタ増の一方で韓国・台湾・香港が前年割れ ―日本政府観光局(速報)
(トラベルボイス 2019年6月19日)
https://www.travelvoice.jp/20190619-133026

2019年5月の訪日外国人数は前年比3.7%増の277万3000人。世界の平均の4%増の伸びと見る方が適切だ。
相変わらず中国が元気で前年比13.1%増の75万6400人。しかし韓国は5.8%減、台湾は3.1%減、香港が0.8%減と東アジア4カ国中3カ国が減少に転じていることに目を向けなければならない。
ベトナムが32.2%増と突出しており、ロシア19.6%、タイ16.4%と増加率が高い国がつずいている。
欧米豪市場も2ケタ増となった。

【ポイント】
2019年5月の訪日外国人数(推計値)は前年比3.7%増の277万3000人となった。前年同月の267万5052人を約10万人上回り、5月として過去最高を記録した。

市場別では、中国が前年比13.1%増の75万6400人で最多。2位以下は東アジア市場が続くが、韓国は5.8%減の60万3400万人、台湾は3.1%減の42万6500人、香港が0.8%減の18万9000人。前年割れの推移についてJNTOでは、10連休となったゴールデンウィークの混雑回避や、訪日旅行商品の高騰が影響したと分析する。

さらに韓国では、韓中関係の改善により中国旅行の需要が回復。また、東アジアの全体的な傾向として渡航先が多様化し、東アジア域内やベトナム、タイなど日本よりも安価に楽しめる渡航先との競合も影響していると見る。

ただし、新規就航や増便などによる航空座席供給量の増加や、訪日プロモーションの継続的な展開により、全体の訪日旅行者数が増加。特に欧米豪市場では全市場で、前年を上回る好調な推移となり、特にアメリカ、オーストラリア、カナダはいずれも2ケタ増となった。

前年を上回った市場を見ると、インドでは単月で過去最高を記録。中国、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナム、豪州、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、スペインの14市場では、5月の過去最高を更新した。

JNTOでは、世界情勢や旅行先の多様化を背景に訪日旅行の市場環境の変化が激しくなっていることを指摘。市場動向を綿密に分析しながら、プロモーションを進める方針だ。