知床の定点観測 斜里町の馬場 隆 様 (元斜里町町長)
〜この冬の知床観光の「流氷ウォーク」と「知床五湖エコツアー」は良い結果が残せそう!〜
(『観光のひろば』 2024年3月12日)

1月30日の「知床の日」に流氷が漂着し、2月中は漂着したままでいてくれて天気も良い日が続きました。今年の流氷観光はほぼ終えたかなあといった感じですが、「流氷ウォーク」と、厳冬期の「知床五湖エコツアー」は良い結果が残せそうです。

「流氷ウォーク」はドライスーツを着て流氷の上を歩いたり、触れたり、海の中に入ったり、浮かんだりして楽しむものです。「流氷ウォーク」7社の2月の予約は満杯で、参加希望を受けきれないほどでしたが、、コロナ前の2019年を上回る利用をいただきました。そして利用者の4割がインバウンドのお客様でした。台湾、香港が多かったのですが、中国も負けずに多くの利用をいただきました。

スノーシューズを履いた「知床五湖エコツアー」は、これまでの利用の最高は2700人で、今シーズンは当初予定2500人を達成しそうです。この「知床五湖エコツアー」も海外のお客様の方が多い傾向が多い傾向が見られます。そして日本人も若い人が30%利用しており、今後の利用に期待が持てそうです。

斜里町のホテルですが、宿泊料の高いホテルが多くなって、リーズナブルなホテルが少なくなった感じですが、ホテル側も天気の悪い時にホテル内で楽しめるよう工夫されるところが増えており、人数より質を求めるよう実践されている感じです。

宿泊者数は例年の8割程度ですが、売り上げは例年並みになったようです。
また3割の方が連泊をされており、アクティビティの利用も増えたようです。ホテルのインバウンド利用は25%程度で、アクティビティの利用よりは少なかったようです。

一昨年は海難事故がありましたので、知床遊覧船だけでなく、その他のアクティビティでもリスク管理をしっかりやって、お客様に安心してきてもらえるように取り組んでいるところです。『観光のひろば』の皆さまも是非おいでいただきたいと思っております。