訪日客が日本旅行中に使いたい支払い手段は? FUN! JAPANがオンライン調査結果を発表
(やまとごころ 2020年2月20日)
https://www.yamatogokoro.jp/inboundnews/pickup/36965/

アジア7カ国における母国における決済手段は、現金が大きく、次いでクレジットカードが多い。インドとインドネシアはデビットカードが現金に次いで多く。国により異なっている。
スマホ決済は、各国とも3割未満だった。
訪日中の決済についての希望も現金がトップだったが、クレジットカードなどのキャッシュレスを求める声も多い。
どの国も、自国と同じように決済したいとの要望があり、多様な決済が求められるようだ。
日本の店舗で「LINE Payが使える」と書いてあるのに、「台湾のLINE Payは使えない」など、規格の違いもあるようだ。

【ポイント】
アジア7カ国(台湾・香港・タイ・マレーシア・インドネシア・ベトナム・インド)で、訪日旅行中の理想の決済手段を調査した。

母国における日常の決済手段は、いずれの国も現金がトップ。次に多いのがカード決済だが、国によりクレジットカード、デビットカードについて傾向が異なる。
カードの種類は、世界6大ブランドのVISA、Mastercard、JCB、アメリカンエキスプレス、銀聯がほぼすべてで、インドネシアやインドで銀行系デビットカードが挙がった。
スマホ決済は、各国とも利用率が3割未満となり、いずれの国もバーコード決済と非接触決済が同程度の普及している。
台湾・タイは、LINE Payのように日本でメジャーなサービスもあるが、日本ではあまり知られていないサービスや新たなサービスも多く、競争も激しいようだ。

日本旅行中の理想の決済手段は、現金払いがトップだが、いずれの国も日常的な決済手段と比較すると現金払いの割合は減少している。
台湾は現金払いよりもクレジットカード払いが人気で、日本旅行においてもキャッシュレス決済のニーズは高い。

訪日経験がある人で不満を感じている人は、台湾・香港・インドネシア・ベトナムで3~4割あり、決済はインバウンド受入れにおける大きな課題であると言える。
不満を感じた場面は、各国とも上位は「物品の購入」「飲食店の利用」「交通機関の利用」だった。

各国共通の不満は「カードで支払いができない」で、近年、現金払いの低下に伴い、「カード払いができず購入を諦めた」「しぶしぶ現金払いをした」が多かった。
現金払いの際にも、現金を数えるのが大変で、紙幣で払うため、つり銭が増えていき、1万円札での支払い時に「お釣りがない」と言われ困ったことが挙げられた。

台湾では「LINE Payが使える」と書いてあるのに「台湾のLINE Payは使えない」こと、香港では「中国のAlipayは使えるのに、Alipay HKが使えない」など、決済規格が異なることへの不満もあがっている。

2019年度の訪日外国人の旅行消費額は前年比+6.5%の4.8兆円で、2020年目標の8兆円との間にはまだ大きな開きがある。訪日外国人の決済の利便性を高めることで旅行消費額の増加が狙えるかもしれない。