コロナ禍中の旅行への意識調査、旅行再開は近隣エリアから、3密を避ける傾向が顕著に、インバウンド受け入れは約6割が否定的
(トラベルボイス 2020年5月19日)
https://www.travelvoice.jp/20200519-146138

アフターコロナ の観光は、①近隣エリアから起こり、②国内旅行へと移り、③海外旅行は数年先というのが、国内外とも共通した認識のようだ。
熊本県観光協会の調査では、「早く旅行に行きたい」「行きたいとは思う」を合わせ7割以上といい、「早く行きたい」という人が4割を占めている。
旅先でゆっくりして、美味しい食事をしたいが多く、テーマパークや都市観光が3密を避けて少なくなり、団体旅行から個人旅行への変化も顕著なようだ。
ただ休暇が取りにくくなるとの懸念も出ている。

【ポイント】
熊本県観光協会連絡会議が「新型コロナウイルス感染症収束後の旅行・観光に関する意識調査」を実施した。(全国の一般消費者に対して無記名でのWEBアンケートで、有効回答3247件)

近隣エリアへの旅行は、「外出自粛要請の解除後」34%。「緊急事態宣言終了後3ヶ月程度」12%、「日本の緊急事態宣言解除後」11%が続いた。
飛行機や新幹線を利用した国内旅行は、「当面は控える」29%「外出自粛要請の解除後」23%となった。
海外旅行は、「当面は控える」46%と回答。

今後の旅行意欲については、「早く旅行に行きたい」「行きたいとは思う」を合わせ、7割以上が旅行に意欲を示している。
旅行情報も「自粛後の楽しみが増えるので歓迎したい」という回答が半数以上を占めた。

収束後の旅行でやりたいことは、「温泉やリゾートホテルでのステイ」が最も多く、「ご当地の食めぐり」「景勝地・寺社仏閣巡り」「アウトドア」が続いた。
避けたいことのトップは「テーマパーク・遊園地」で、このほか「都市観光」「屋内施設」などが上位となり、いわゆる3密を避けたい意向が表れた。

今後の団体旅行の参加意向も「考えなおす・参加しない」との回答が4割程度にのぼり、旅行形態が個人にシフトしていく傾向が見られた。

収束後の旅行先の選び方は、「特に変化しない」が半数以上となったものの、約30%が「都市部は避ける」、約15%が「感染者数が多かった地域は避ける」と回答した。
収束後に旅行に行くきっかけとしては、「まとまった休みが取れたら」「家族・友人の誘いがあったら」が多く、休校や休業が原因で休日不足が発生した場合、旅行の足かせになる可能性がある。

収束後のイベント参加意欲は、「花火大会や地域のお祭」への参加意欲は高いものの、3密が懸念される音楽フェスや大規模屋外イベント、ライブハウスでのライブなどは参加意欲が低くなった。
 
外出自粛のため都道府県をを超えて旅行することで、住民との軋轢が生まれる状況もあったため、地域への旅行者の受け入れについて質問した結果、日本人旅行者を受け入れに肯定的な回答は約6割を超える一方、外国人旅行者の受け入れについては約6割が否定的な回答となった。