じゃらんの「インバウンド市場獲得PRに対する海外検索動向データの活用②」をご紹介する。

Googleの英語サイトの面白いデータが紹介された。
アジア・パシフィック諸国から他国(自国を含む)を英語でnet検索した結果の1位は、オーストラリア⇒シンガポール、中国⇒中国、香港⇒中国、インドネシア⇒シンガポール、シンガポール⇒シンガポール、韓国⇒シンガポール、台湾⇒シンガポール、タイ⇒シンガポールだった。そして日本から検索した先は日本だが、2位にはシンガポールがあがっている。
圧倒的にシンガポールがnet検索されている。
世界のなかで日本をnet検索する件数は少ないそうだ。そのようななかでも「日本」×「観光」でnet検索している国はアジア・パシフィック諸国が多いという。訪日観光客数に比例しているようだ。

Google検索される“日本のキーワード”は、“sushi”など『食』が37%、“japan fashion”“kimono”など『衣』が25%、“japan travel”など『観光』が16%、“manga”“naruto”など『コンテンツ』が15%となっている。同じく動画サイトYouTubeを見ると、ボリュームはGoogleの1/10だそうが、『コンテンツ』45%、『食』24%、『観光』11%になるという。

日本の都道府県別「観光スポット」のnet検索では、大阪が72%、東京も49%、北海道も58%となっている。大阪や東京が高いのは、ビジネスのついでに観光するため情報を得ようとしているように見て取れる。「Hotel」検索では、広島が40%、京都38%とあり、目的が決まっているなかで宿泊施設検索が多いようだ。「食」の検索では、沖縄18%、北海道13%、京都12%、大阪10%、東京8%とある。
沖縄が『食』のnet検索で1位なのに驚いた。これは長寿の沖縄と世界に知られておいるからだという。沖縄レシピ本も海外で人気しているそうだ。

日本への関心の多様性が広がっている。しかし日本をnet検索しようとするのが少ないというのは問題だ。高い認知度の「温泉」「桜」「雪」「神戸牛」と、あまり認知度は高くないが魅力的な「城址」「公園」を関連付けるとともに、「発地」や「年齢」別ターゲットを決め、発地側の目線での優先順位をつけるPRも重要なのだろう。
短い時間ではあったが、じゃらんリサーチセンターの観光振興セミナーから得るものは大きかった。感謝申し上げたい。

http://jrc.jalan.net/flie/researches/researches040.pdf