『アフターコロナの観光、インバウンドを考える』
「 オンラインツアー・体験の最前線~事業者の取り組みから今後の可能性を考える~」
(やまとごころ 2020年6月19日)
https://www.yamatogokoro.jp/event/after-corona/

「 オンラインツアー」が、何故、魅力があるのかが理解できた。
それまで、面白いだろうけど、お取り寄せで「買い物」をして、画像でツアーをするだけでは…? といった感覚が抜けなかったが、参加者の90%が「リアルの現地に行きたい」といい、このセミナーの参加者300名が「オンラインツアーに参加したい」 76%と満足度の高さを感じさせた。
「オンラインツアー」は、リアルツアーの”事前学習”の効果が高く、満足度の高い”地元食材”に出会い、購入し、味わう。そして”生産者や地元のヒトとの出会い”に魅力のポイントがあると理解できた。
「オンラインツアー」の催行も、人脈と企画力がなければできないことだと感じた。

【スタートのアンケート】
Q1:「オンライン宿泊」を知っていましたか?  Yes 52%
Q2:「オンラインツアー」に参加したことがありますか?  Yes 25%
【終了後のアンケート】
Q3:コロナ終息後、「オンラインツアー」に参加したいと思いますか?  Yes 76%

【オンライン宿泊】
■WhyKumano Hostel&Cafe Barオーナー 後呂(うしろ) 孝哉 氏
1989年和歌山県新宮市生まれ。大学・就職で約10年間関東で過ごし、「地元、熊野の魅力を世界へ広めたい」想いから新宮市へUターン。2019年7月、和歌山県南部・熊野エリア観光の拠点となる那智勝浦町にホステル・カフェバー「WhyKumano(ワイクマノ)Hostel&Cafe Bar」を開業。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2020年4月から実店舗を一時休業、オンラインを活用した〈家にいながらも旅の気分を味わうことができる【仮想宿泊体験】〉を提供する「オンライン宿泊」を開始。開始から2ヶ月で宿泊者は約300名に達する。コロナ禍以降の新しい社会の宿泊の概念つくるべく活動中。


「オンライン銭湯」(ただただ温泉が流れているだけの動画)が人気していたので、「オンライン宿泊」もあると思ったのがきっかけ。
「オンライン宿泊」は、20時になったらZOOMで集まり、館内案内して、そのあとオンライン乾杯。
ホテルは“泊まる“ことが目的。ゲストハウスは”宿泊客が交流“することが目的。「オンライン宿泊」も交流が目的。
開始から62回、全て満床。延400名がオンラインで宿泊。稼働率2ヶ月連続100%。
ペットがいるから宿泊にいけないと思ったが、オンライン宿泊なら可能ということに気がついた。
グーグルマップを使って熊野を案内する。
参加者の居住地もマップで確認しながら話を進める。
費用はお一人様1000円(来店時のワンドリンク付き)

これからお店を開くなら、まずはオンライン店をオープンして、お店のイメージを学習。
1週間前にオンライン宿泊して、1週間後にリアルに来店する。前もってオンラインで知り合っているので、来店しても気心が知れている。
オンラインはハードルが低い。下は高校生から上は70歳、1日定員6名。
オンラインに慣れている参加が多い。
画像も音声もONが条件。海外からくる人も日本語を勉強している人が多い。
オンライン宿泊は「プロモーションとして考え」ており、出口が「熊野に行きたくなった」になればよい。
集客は、SNS(Facebook、Twitter、Instagram)のみ。マスコミが取り上げてくれた。

【オンラインツアー】
■あうたび合同会社 代表社員兼CEO 唐沢 雅広氏 (47歳)
旅行業界歴20年。都内旅行会社にて、海外旅行(主にハワイ、モルディブなどビーチリゾート)の企画・販売を経て、2011年取締役に就任。その後、社内の新規事業で、自然食などの販売事業部を立ち上げる。自社ECサイトを中心に、アマゾン、楽天市場内でも店舗を運営。独立後、様々なセミナーや交流会に参加する中で、脱サラをして田舎で農業とクラフトビールやワイン作りをしながら生活している元農水省の2歳上の人と出会い、訪ねていった先で癒しを得た経験を広めたいと、2016年にあうたび合同会社を設立。趣味では全国100以上の温泉を巡り、美味いものと地酒をこよなく愛する。


「人に会う」という旅のあり方もありかなあと考え、会社を設立した。
コロナからリアルのツアーの仕事は止まり、オンライン飲み会を早目から始め、
4月18日にオンラインツアーを始めた。
定員50名で、直ぐに予約で満員になった。
ツアーは無料。今後は変えたいと思っている…。手数料はいただいている。
オンラインセットを買わないと参加できない。 (5千円、7千円、1万円)
酒蔵にて、1人2本で合計100本売れた。

現地に行き、生産者に出演してもらい、リアルな動画を流すことで交流してもらうのがポイント。
オンラインツアーに参加した人のアンケートで、「行きたいと思った」が90%以上の結果になった。
島根県と共同ツアーの要望を受けて、共同ツアーを開始している。
マスコミが多くアプローチしてきた。
スリランカツアーも開催した。海外に行くオンラインツアーは見かけない。魅力的だった。
ただ、海外の場合、航空機が飛んでないので、モノを買ってもらうのが難しいので収益確保が難しい。
参加者50名は、人数が多すぎると思っている。

酒蔵などはネット環境が悪い。先に通信環境を調査する必要がある。
沈黙が多いと参加者が不安になる。
参加者同士が語り合うのは難しい。
「オンラインツアー」を始めた時、マネタイズなんて考えるゆとりもなかった。「オンラインツアー」は旅行会社としてのPRが主だ。
集客の手法は、SNS、HP、酒蔵からのHPなどでおこなった。