【海外メディアななめ読み】コロナ禍のトレンドに沿った実践的かつ革新的な15の旅行ビジネスアイデア
(やまとごころ 2021年7月13日)
https://www.yamatogokoro.jp/column/inbound-worldvoice/43548/?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=20210715

【ホッシーのつぶやき】
いよいよオリンピックが始まりました。本来なら祝賀ムード一杯の所ですが…
事故等がないことを願うばかりです。
欧米を中心に観光が動き始めました。日本人は判断に慎重ですが、世界ではアグレッシブルに挑戦が始まっているようです。
この海外メディアななめ読みでも、これまで「家に居ながら旅行気分を楽しむ」ものが多かったのが、この夏の旅から、具体的に計画する人が増えているそうです。
コロナのトンネルを抜けるのはまだ先ですが、トンネルの出口が見えてきたように感じます。

【 内 容 】
オンライン予約のソフトウェアシステムを提供するRezgoが「15の革新的な旅行ビジネスアイディア2021」という記事を掲載しました。
記事には「旅行者の動向や嗜好には、毎年のように新しいトレンドや変化が訪れ、進化している。その変化の全てが、旅行会社にとっては、旅行者が望んでいる体験、もしくはまだ望んでいると気づいてさえいない体験を提供するチャンスである」としたうえで「新型コロナウィルスは旅行業界を直撃したが、そんな中でも人々を惹きつけるチャンスはあった」と、コロナ禍だからこそ成立した、ユニークなアイスランドのキャンペーンが例として挙げられています。
そのキャンペーンは、自分の叫び声を録音すると、アイスランドの大自然に設置されたスピーカーから再生される「あなたにはアイスランドが必要みたい(Looks Like You Need Iceland)」というもので、ステイホームのストレス発散をできるという、セラピストが考案した企画です。その独特さから、日本のメディアでも取り上げられています。
また「今こそ、革新的な旅行のプロジェクトを計画する時だ」と、最新のトレンドと旅行ビジネスのアイディアが、実際のビジネス事例と共にリストアップされていたので、まとめてご紹介します。

1.ワーケーション
最初に登場するのは、日本でも耳にすることが多いワーケーションです。パンデミック以前からリモートワークという概念は周知されつつあり、オンラインツールの発達によって、どこにいても仕事ができる若者を表現する「デジタルノマド」という言葉も登場していました。そして2020年、図らずも、世界中の人々がリモートワークを余儀なくされています。ワーケーション体験を創造するチャンスです。
ビジネス事例:ハイアットホテルから仕事をしたい人のために、ニューヨーク、パリ、シンガポールなどで提供中のパッケージ「Work from Hyatt」

2.グランピングカー 車の旅
キャンプの豪華版、グランピングは日本でも人気ですが、キャンピングカーの豪華版、グランピングカーがトレンドのようです。車の旅は、コロナ禍収束後の世界で、ソーシャルディスタンスを取りやすい旅の形として注目されそうです。60年代にヒッピー達が陸路で世界を旅する手段として登場したキャンピングカーが今、インテリアにこだわり、家のようにしつらえたグランパーバンへと進化しています。
ビジネス事例:ハイエンドなキャンピングカーのレンタル事業

3.柔軟な旅
多くの人が、感染症の世界的流行の影響で、旅行を直前に取りやめなければならず、キャンセル料にまつわるトラブルを経験しました。ここは、旅行会社にとって、融通のきく旅行を提供するチャンスです。直前まで手数料なしで変更できたり、キャンセル期限が柔軟だったりすると、コロナ禍にキャンセルチャージで苦い経験をした旅行者の信頼回復にも繋がります。
ビジネス事例:アメリカン航空の変更手数料無料措置

4.安全な旅
2020年、人々は、病気にならないために必死の努力をしていました。今後、新型コロナウィルスの感染状況が落ち着いて、旅行に出ることになっても、衛生状態について神経質になる人が増えるでしょう。そもそも、2021年には多くの国で、移動にあたってPCR検査の陰性証明が求められています。ツアー会社、ホテル、その他の旅行事業者は、パンデミック後、旅行客に安心感を与えることが、ビジネスにとって重要です。
ビジネス事例:宿泊客の自宅に出発の72時間前に新型コロナウィルスの検査キットが届くホテルのサービス

5.良い行いのための旅
エコツーリズムはここ何年かトレンドとなっています。環境への負荷が少ない責任のある旅行は、気候変動と持続可能性への関心の高まりとともに成長していくと予想されます。一般に「エコツアー」と呼ばれているのは、旅行者が休暇を楽しみながら、その場所の環境と持続可能性について学ぶことができる旅行コンテンツのことです。
ビジネス事例:世界の持続可能な旅だけを集めた旅行サイト

6.思いついてすぐに行く旅
注目しておくべきトレンドは、パンデミックの今、直前旅行の予約が増えていることです。多くの国や都市で、突然にロックダウンが宣言されたり、解除されたりしている中、人々は、思い立って出かけられるのであれば、すぐに旅立とうとするようです。

7.ステイケーション
パンデミックの前からトレンドになりつつあった、家の近くでバケーションを楽しむステイケーションは、今後も受け入れられそうです。日本ではマイクロツーリズムとも呼ばれていますが、自分の町を探索するのは、海外旅行と同じくらい楽しいこともあるということに気づかされました。旅行に対して不安があるうちは、ステイケーションの人気は続くでしょう。

8.暮らすような旅
多くの旅行者が望むのが、そこに住んでいるかのような旅です。そのような旅行する人は、地元の人々だけが知っているレストランや、お店、とっておきの風景などを好みます。

9.トラベルバブル
2020年は、家族や友人と会えない辛い時間でした。物事が動き出した今、旅行業界のひとつのトレンドが、家族や友人同士が、失われた時間を取り戻すための旅を提供することです。その旅行スタイルの究極は、ホテルや島を、個人で貸し切っての休暇です。一般旅行者向けのビジネスチャンスとしては、予算に応じた個人グループでの旅があります。1棟貸しの宿泊施設に滞在して、サイクリングやその他のアクティビティを提供します。

10.ひとり旅
旅行業界のリサーチによると、ひとり旅がかつてない人気だといいます。ある調査では、コロナ後の旅として、家族旅行や友人との旅行を抑え、パートナーとの旅の次に人気だったそうです。ひとり旅市場には、女性一人旅や、同行者を探しているシニア旅行者、パートナーと出会いたい若い旅行者まで、多くの隙間マーケットがあります。
ビジネス事例:30代40代ひとり旅のための小さなグループアドベンチャー

11.ソーシャルメディアの活用
ほとんどの人々は2020年から旅行ができていませんが、それは次の旅行のことを考えなかったという訳ではありませんでした。多くの旅行関連事業者は、ソーシャルメディアを使って、人々に夢を与え続けました。旅行ができない間にソーシャルメディアを活用した事業者は、アウトプットを減らしたりやめたりしていた事業者よりも、パンデミック後の回復が早いでしょう。もしSNSに長いこと投稿していなかったなら、今すぐに始めましょう。
ビジネス事例:大英博物館のオンライン展示

12.携帯端末による予約
思い立ったらすぐの直前予約旅行がトレンドだと触れましたが、どんな種類の携帯端末からも使いやすい予約システムのある旅行会社は有利です。人々は今、いつでもどこでも、例えば、子供達と公園にいる時、バスに乗っている時、順番待ちの間などにリサーチをして、予約までしてしまいます。

13.「私の時間」 旅行
成長している旅行ビジネストレンドのひとつに、ウェルネス休暇があります。スパ滞在やオーガニックフードと関連した旅、そして、日常を離れて体と心を整えるためのプログラムに参加する「リトリート」も人気です。このトレンドは、苦しかった時期が終わり、自分を癒したいと思うポストコロナに加速しそうです。
ビジネス事例:トスカーナでオーガニッククッキングとリトリート

14.死ぬまでにやりたいことリスト旅行
2020年、未来の旅の計画について考え、長い間先延ばしにしてきた「やりたいこと」について考えた人も多いでしょう。パンデミック中に使えなかった旅行の予算を、次の大旅行のために繰り越している人もいるかもしれません。死ぬまでにやりたいことを実現させるタイプの旅行、つまり、「一生に一度の大旅行」が、ステイホームの1年間を乗り切った後のトレンドになるかもしれません。
ビジネス事例:夢の旅を実現させるスペシャリスト達の旅行会社

15.カスタマイズされた旅
コロナ後の旅行は、旅行の専門家の助けをより必要とすることになりそうです。健康と安全の条件について、ワクチン接種済証明や航空会社のルールにつても、助けが必要かもしれません。それに加えて、自分たちにとって最も適した的地やツアーに関するアドバイスを求められるかもしれません。理想の旅を一緒に計画するような形式が求められるでしょう。
ビジネス事例:個人やグループに応じたオーダーメイドの旅

5月の中頃から、海外旅行メディアの記事が変化しました。それまでは「家に居ながらにしていかに旅行気分を楽しむか」というものが多かったのが、この夏の旅を具体的に計画するための記事が増えています。人々がまた旅をし始めます。パンデミック後の旅行がどういうものになるのか、楽しみながら一歩先を目指したいものです。