ツイートから見る訪日外国人の高評価観光スポット――東京海上日動火災保険とNTTデータ調査
(ITmediaマーケティング 2019年06月14日)
https://marketing.itmedia.co.jp/mm/articles/1906/14/news008.html

昨日の東京海上日動火災保険とNTTデータによる調査の第2弾です。
訪日観光客は、体験型スポットにおける肯定的なポイントが高いといいます。
戦国武将の本格甲冑を着て撮影できる写真スタジオや、着物フォトスタジオの評価が高いというほか、妙高高原ゲレンデや、日本最北の「宗谷岬」がランクインしている点も興味深い所です。
USJを訪問した観光客は道頓堀、伏見稲荷、海遊館などに強く相関しており、TDLやTDS訪問者は、USJや伏見稲荷との相関も強いといいます。
関西の観光スポットが人気ですが、「観光客で混雑しすぎる」などネガティブポイントも多いという点は注目しなければなりません。

【ポイント】
東京海上日動火災保険とNTTデータは、ソーシャルビッグデータを活用し、地方創生に寄与するインバウンド観光促進のための全国調査を実施した。

日本全国および都道府県ごとに月単位の投稿件数の推移やエリア別の投稿割合を分析するとともに、投稿の具体的内容を分析している。
観光スポット単体の話題量や評価に加え、観光スポット同士の発言相関を調査することで、まだ話題量としては多くないものの旅行者の評価の高い、穴場の観光スポットなどをまとめている。

今回、話題量とともに話題内容を言語解析し、ポジティブ(肯定的)かネガティブ(否定的)を判別することで、話題量は少ないものの評価の高い観光スポットを明らかにしている。
施設ジャンルごとに分析すると、ツアーなどの体験型観光ができるスポットについて、訪日観光客は肯定的に捉えていることが分かった。

体験関連のポジティブな投稿例としては、「忍者の衣装に着替えてレッスンを受けることができた」「京都の旧市街を歩いていると、本物の『舞妓』を見ることができた」といったものがあります。

具体的なスポット別の投稿数と評価を分析してみると、投稿数の多いスポットは関西に多く、関西の観光スポットの評価(ポジティブポイント)が高いことも明らかになりました。

観光スポットの発言相関分析を見ると、USJを訪問した観光客は関西圏のスポットに強く相関しているのに対して、東京ディズニーランド(TDL)や東京ディズニーシー(TDS)を訪れている観光客は、USJを含む関西圏のスポットに相関しているのが分かります。

USJを中心に関西旅行というパターンと、TDL/TDSからのUSJ訪問というテーマパーク満喫のパターン。日本旅行の楽しみ方として甲乙付け難いところですが、いずれにしても訪日客がツイートしたくなるような良い体験を提供し、より多くの人に何度でも日本に来ていただけるようにしたいものです。