トリップアドバイザー、世界のクチコミデータから読み解く訪日客動向レポート発表、タビナカの関心でアジアと欧米豪の違いが鮮明
(トラベルボイス 2019年7月12日)
https://www.travelvoice.jp/20190712-134443

トリップアドバイザーによる「日本の情報」へのアクセスは、2013年からの年平均24%増加している。
トリップアドバイザー会員9カ国2万1820人アンケートによると、訪日旅行を決めた理由は、アジアでは花見や紅葉、欧米豪は伝統文化がトップで、2018年の予約購入は「文化、テーマ別ツアー」が前年比132%増。
現在、寺社仏閣の拝観券などの予約販売はされていないが、チケット売場も混雑しており、決済を含めて電子化できれば、さらに満足できるという。

【ポイント】
トリップアドバイザーのデータや利用者アンケートをもとに訪日外国人の動向のレポートによると、日本の情報へのアクセス数は増加を続け、2013年からの年平均増加率は24%。
最近は、インド、イタリア、ニュージーランドなどでアジア以外からのアクセス数が増加している。

「検索日からチェックインまでの期間」、欧米豪は来日80日以上前にホテルを検索する一方、近隣アジアでは1ヶ月半前から検索する傾向がある。

クチコミデータから読み解く訪日客の特長では
ホテルは、オールインクルーシブのホテルと中長期滞在のアパート型ホテルの人気が高まっている。
レストランでは肉料理の人気が高く、観光スポットでは寺社仏閣が上位にランクイン。
タビナカでは、トップ30に初登場した17の体験ツアーのうち12がその土地を知るシティーツアーとなった。

9カ国のトリップアドバイザー会員2万1820人へのアンケート調査によると、訪日旅行を決める際に影響されるモノやコトは、アジアでは花見や紅葉などの季節のイベントがトップ。欧米豪では伝統文化が圧倒的なシェアを占めた。
中国はポップカルチャーへの関心が伝統文化よりも高く、他市場との比較でも突出した。

モノ消費からコト消費に移行しているなかで、日本の課題としてタビナカの消費を伸ばしていくことが重要と指摘した。
2018年にトリップアドバイザー上での予約購入を見ると、文化、テーマ別ツアーで前年比132%増で伸び率トップ。プライベートツアー、観光チケットとバスなどが上位になった。

チケットは、トリップアドバイザーにサプライヤー登録している事業者による販売可能となっており、現在のところ、訪日客に人気の寺社仏閣の入場券や拝観券などは取り扱われていないが、昨年末からサプライヤー登録に日本語が加わったことから、寺社仏閣の登録も期待をしている。
人気の寺社仏閣ではチケット売り場に長い行列ができており、決済も含めて電子化できれば、オーバーツーリズムの課題解決にもつながるとの見解も示した。

なお、「インバウンドレポート2019」は一般公開されており、下記からダウンロードすることが可能だ。
https://tg.tripadvisor.jp/news/blog/inboundreport2019/