ビザ免除のタイ・マレーシア人、入国拒否者10倍超に
(産經新聞 12月24日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141224-00000061-san-soci

【ポイント】
・昨年7月から査証(ビザ)なしで日本に入国できるようになったタイとマレーシアの入国拒否者数が急増している。
 今年上半期に日本の空港などで入国拒否となった外国人は、前年同期比35・8%増の1586人。
 このうちタイは386人で前年同期の33人から約12倍に、マレーシアは54人で同3人から18倍に増えている。
 主に不法就労目的とみられ、入国者の利便性と同時に“水際対策”の重要性が浮き彫りになった。

・今年上半期の訪日外国人数は前年同期比26・3%増の約626万人。このうちタイは約33万人(同63・8%増)、マレーシアは約12万人(同62・5%増)。
 両国の訪日者の増加率自体が平均値を超えているが、入国拒否者数の伸び率は、訪日者数の伸び率をはるかに上回っている。

・不法入国者を選別するため、指紋などの個人識別情報を活用。
 入国審査時に、観光目的地が曖昧だったり、訪問先の電話番号が架空のものだったりした場合は問い詰めて「実は働きにきた」と白状させることもあるという。

・政府は日本再興戦略の中で観光立国を重要な柱と位置づけ、2020(平成32)年の東京五輪開催までに「訪日外国人2千万人」を目指す。
 ASEAN諸国を中心にビザ免除を進めており、12月からはインドネシアのビザを免除、今後はフィリピン、ベトナムも対象とする方向で検討中だ。