【中国観光レポート】都市を巡り歩き1日に数万歩 新たな特徴を示す若者の旅行スタイル
(観光経済新聞 2023年8月7日)
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【ホッシーのつぶやき】
中国の大多数の若者は、近場を半日や1日かけて旅行するパターンが多いようだ。大多数の若者は経済的には豊かではないなかでも、ユニークな体験を求めている姿が見えてくる。▽都市のランドマークを訪れる▽博物館などの文化施設を巡る▽都市の暮らしぶりを体験する3タイプが多いようで、博物館の予約は2019年同期の3.9倍という。これらの傾向はこれからの訪日旅行でも出てくると思われる。
【 内 容 】
大通りや横町を歩いてその都市の文化を自分の足で感じ取り、現地の暮らしぶりを体験する。博物館ではさまざまな展示エリアを見学して、より多くのコレクションを楽しむ……。こんな風に1日に数万歩歩き、できるだけ少ない時間と費用で、できるだけ多くの観光地や人気スポットを訪れ、体験をSNSで共有する若者がますます多くなっている。
半日や1日で旅行先を「攻略」する新たな旅行
今、若者の観光旅行には新しい特徴が見られるようになり、半日や1日で旅行先を「攻略」する新たな旅行プランが次から次へと登場している。
週末には高速列車に乗って、広西壮(チワン)族自治区・柳州に行ってタニシ麺を食べたり、湖北省・武漢で長江クルーズ船に乗ったり、湖南省・長沙でネットで人気のスポットを訪れたりするのが、多くの広州の若者の週末の過ごし方になりつつある。
今や、若い旅行者はより頻繁に近場旅行に出かけるようになり、大自然の風景に憧れるだけでなく、各地の暮らしぶりにも注目するようになった。彼らが求めるのは、シンプルでわかりやすく、それでいて気楽でストレスを解消してくれる旅行商品だ。
現在の若者の観光ツアーは主に▽都市のランドマークを訪れる▽博物館などの文化施設を巡る▽都市の暮らしぶりを体験する、の3タイプに分類できる。
夏に文化スポットで涼み、文化を味わうのが、一種のトレンドになりつつある。ある都市を訪れたら、そこにある博物館を巡り、その都市の歴史を知る。こうした文化スポットツアーは今や多くの観光客の休日の過ごし方の定番になった。
各旅行予約プラットフォームを見ると、文化スポットは今年も多くの観光客が訪れる人気の場所であると同時に、新たな楽しみ方が登場して若い旅行者がますます増えている。また親子向けの探求型学習市場でも大人気となっている。
博物館・展示施設が予約件数1位
オンライン旅行サービスの携程旅行網が最近発表したデータによると、文化スポットツアーの位置づけが大幅に向上したことがわかる。年初以来(1月1日から5月15日まで)の携程プラットフォームで予約件数が多かった観光地の種類を見ると、博物館・展示施設が動物園やテーマパークを抜いて、昨年の4位から1位に躍進した。
博物館・展示施設の入場券予約の割合を見ると、観光スポットの入場券を予約した観光客10人のうちの1人以上が文化スポットツアーを予約した計算になる。今年に入ってから、博物館・展示施設の予約件数は2019年同期の3.9倍に達した。
【記事提供:人民日本海外版日本月刊】