「オーバーツーリズムが世界遺産の門前に」仁和寺門前のホテル建設許可取り消し求め提訴
(産経新聞 2024年6月21日)
https://www.sankei.com/article/20240621-J2WNFHHL4RO4PEFK5LAR6CU6AY/
【ホッシーのつぶやき】
誌面だけを読むと建築基準法に違反しており建設は正しくないように感じるが、手に入った資料によると、2015年に空き地活用計画の検討が始まり、2018年に本ホテルの計画説明も始まり、住民説明会も行われたうえ、住民の要望を取り入れた計画のように感じる。「上質宿泊施設」として位置付けられ、仁和寺の協力による貴重な体験も提供されている。
何が問題なのか当事者しかわからない点もあるだろうが、成り行きに注目したい。
上質宿泊施設候補の選定について(資料)
https://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/cmsfiles/contents/0000293/293949/kyotoomurokadensyo.pdf
仁和寺二王門からのイメージ
【 内 容 】
仁和寺の門前で進められているホテルの建設工事
世界遺産・仁和寺(京都市右京区)の門前で、ホテル建設を市が特例で許可したのは景観や住環境を害しており、建築基準法に違反しているとして、周辺住民らが21日、市などを相手取り許可などの取り消しを求めて京都地裁に提訴した。
訴状によると、予定地は世界遺産の周辺環境保護のために設ける「バッファゾーン」(緩衝地帯)内。建設計画は令和3年、地域の魅力を生かしたホテルの開業を促す市の「上質宿泊施設誘致制度」に選ばれた。地上3階、地下1階で延べ床面積約5800平方メートル。
第1種住居地域にも当たるため、建築基準法では原則、延べ床面積が3千平方メートルを超える宿泊施設は建てられない。市は、住環境を害する恐れがないなどと判断し特例許可を出した。
提訴後、原告の大森直紀さんは「仁和寺から見える景観が毀損されることに非常に心を痛めている。交通渋滞もひどくなる。市が何を根拠に許可を出したのか追及したい」と強調。代理人の中島晃弁護士は「オーバーツーリズム(観光公害)による市民生活の困難を世界遺産の門前にまで広げるのは許されない」と述べた。市は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。