JNTO欧州事務所と考える 観光再開への期待と課題
(今だからこそできるインバウンド観光対策のミーティング 2021年8月4日)
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【ホッシーのつぶやき】
欧米では感染拡大が続いているものの、ワクチン接種率も1回接種が60%を超え、重症化や死者数は大幅減になっているようです。
こうした背景から、イギリスでは7月19日「規制なしのナイトクラブ」の再開が始まりましたが、超満員となったことから、9月下旬より「ワクチン・パスポート」の導入が検討されているといいます。フランスでは、無料だったPCRも有料化し、ワクチン接種を促すといい、イタリアでは、8月6日にグリーンパスを義務化するといいます。ニューヨーク市も、レストランなど屋内活動にワクチン接種証明の提示を義務化といい、公務員や従業員にワクチン接種義務化が強まっています。

【 内 容 】
1.現在のフランスの実態
パリでは、現在第四波が来ていている状況。PCRも無料だったものを有料化し、ワクチン接種を促す流れ。1回目摂取が人口の62%、摂取完了済は51%。渡航制限は、グリーン、オレンジ、レッドと分かれている。日本はグリーンの状況。フランス人の旅行先ニーズは、フランス国内にとどまる予定が70%、ヨーロッパ内が23%、ヨーロッパ以外は7%。旅行先を選ぶ基準は、安全性や衛生面が明確。医療施設が充実している旅行先がでてきている。フランスでは、サステナブルツーリズムのアンケートを5万件。フランス国内で、旅行の“サステナビリティ“に対して関心が高まっている。

2.現在のイタリアの実態
イタリアでは、以前と同じく賑わいが戻ってきている。同時に、コロナの感染者数も1日5000人単位で感染が拡大。しかし、重症化や死者数は大幅減。人口の61.6%がワクチン接種をし、2回摂取済は56%。8月6日はグリーンパスを義務化されている。夏のバカンスに行きたい層は70%を越えている。イタリア国内での旅行トレンドは、サステナブル、プライバシー&スペース、Bleisure,ウェルネス。イタリアはハネムーンで日本(沖縄が多い)に行く方が、5%と多い状況。現在は経験がある人材不足の状況になっている。

トレビの泉
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3.仏伊から先行渡航再開する場合、受け入れ準備に何をすべきか
日本は元々サステナブルな要素に溢れている。事業者や地域が、サステナビリティをビジネスに生かしていくような観点を持つ。また旅行者に対して、地産地消の取り組みをよりオープンに、ストーリーをつけて届けていく。日本ならではの“サステナブリティ“の要素を打ち出し、逆に世界に広げていくことはできるのではないだろうか。また安心安全という観点で、ウォルト・ディズニーなどでは、従業員全員のワクチン接種が義務付けられている流れがある。合わせて、地域として“観光“に対する意義の啓蒙も重要になっていく。

◎ニューヨーク市、レストランなど屋内活動にワクチン接種証明の提示を義務化、従業員にも、9月13日から執行
ワクチン接種カード自体が証明書として有効。また、州あるいは市のアプリでも発行する。
市長は市公務員に対して9月中旬までにワクチン接種を完了するか、毎週検査を受けることを要求。
市民に対しては、ワクチン接種を加速させるために100ドル(約1万1000円)のプリペイドカードの配布を始めている。
ニューヨーク市の成人のワクチン接種率は約66%。
https://www.travelvoice.jp/20210804-149353

◎イギリス、7月19日長い規制が開けて待ちに待った「規制なしのナイトクラブ」が再開をとなったが、英国のニュースには超満員のナイトクラブの映像が映し出された。その状況を重く見た政府は「ワクチン・パスポート」を義務化する計画を立て始めたとされており、9月下旬よりナイトクラブへの入場は「ワクチン・パスポート」の提示で、「新型コロナテスト陰性」「2回のワクチン摂取完了」「過去180日間以内に新型コロナに感染・完治し抗体を持っているか」を必須条件にする方向で検討されている。
https://iflyer.tv/article/2021/07/25/passport-in-uk/